笑中に刀あり(読み)ショウチュウニトウアリ

デジタル大辞泉 「笑中に刀あり」の意味・読み・例文・類語

笑中しょうちゅうとうあり

《「旧唐書李義府伝から》うわべは優しそうであるが、内心は陰険で、人を傷つけ陥れようとしていることのたとえ。笑中やいばを研ぐ。
[類語]狼に衣羊の皮を着た狼白無垢しろむく鉄火外面似菩薩じぼさつ内心如夜叉にょやしゃ真綿に針を包む口にみつあり腹に剣あり人面獣心蛇心仏口ぶっこう

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精選版 日本国語大辞典 「笑中に刀あり」の意味・読み・例文・類語

しょうちゅう【笑中】 に 刀(かたな)あり

  1. ( 唐の李義府がうわべはおだやかで、内心が陰険だったのを、時の人がそしったという故事から ) 表面では物柔らかに笑ったりしていて、内心ではひそかに人を害しようと思っていることのたとえにいう。笑(えみ)の中(うち)の刀。笑中に刃を研ぐ。
    1. [初出の実例]「笑中有(セウちゅうニかたナアリ)わらう中に刀をきっとかくいて持やうな、をそろしい句中なり」(出典:土井本句双紙抄(16C頃))
    2. [その他の文献]〔旧唐書‐李義府伝〕

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故事成語を知る辞典 「笑中に刀あり」の解説

笑中に刀あり

表面では笑っているが、内心は陰険で、他人を傷つけようと思っていることのたとえ。

[由来] 「旧唐書伝」に載っている話から。七世紀、唐王朝の時代中国でのこと。李義府という人物は、表面的には穏やかでしたが、内心は陰険で、自分に逆らう者を権力を使って陥れていました。そこで、当時の人々は「義府は笑中に刀有り(李義府は笑いの中に刀を隠し持っている)」と言っていたということです。

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