笹川 良一
ササカワ リョウイチ
昭和期の右翼運動家 日本船舶振興会会長;笹川記念保健協力財団会長;全国モーターボート競走会連合会名誉会長;福岡工業大学名誉理事長。
- 生年
- 明治32(1899)年5月4日
- 没年
- 平成7(1995)年7月18日
- 出生地
- 大阪府箕面市
- 学歴〔年〕
- 豊川村高小高等科〔大正3年〕卒
- 主な受賞名〔年〕
- ヒューモア賞(米国)〔昭和50年〕,大韓民国勲一等修交勲章光化章〔昭和51年〕,中華民国大綬景星勲章〔昭和52年〕,ブラジル・グランクルース勲章〔昭和52年〕,パラグアイ厚生功労賞〔昭和52年〕,勲一等瑞宝章〔昭和53年〕,フィリピン大統領黄金のハート勲章〔昭和55年〕,国連平和賞〔昭和57年〕,ライナスポーリング人道主義章〔昭和58年〕,ヘレンケラー国際賞〔昭和58年〕,勲一等旭日大綬章〔昭和62年〕,ガンジー世界平和賞〔昭和62年〕,ガーナ大勲位ポルタ章〔平成1年〕,タイ白象ナイトグランドクロス章〔平成1年〕,モンゴル労働英雄紅旗章〔平成4年〕
- 経歴
- 昭和6年右翼団体・国粋大衆党を結成し活動。17年の翼賛選挙で衆院議員に当選、同年国粋同盟に改称。敗戦後A級戦犯となる。23年釈放後は全国に競艇を普及させ、26年全国モーターボート競走会連合会会長、37年日本船舶振興会会長に就任。38年世界基督教統一神霊協会の日本進出に協力し顧問、43年国際勝共連合会会長。他に各種振興財団など40以上もの団体の会長を兼ね、莫大な資産を背景にした社会奉仕・青少年育成事業を展開した。政財界への影響力から“日本のドン”“政界のフィクサー”と呼ばれた。国連平和賞(57年)ほか受賞多数。著書に「巣鴨獄中記」「この警鐘は鳴りやまず」「人類みな兄弟」「巣鴨日記」などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報
笹川良一
ささがわりょういち
[生]1899.5.4. 大阪
[没]1995.7.18. 東京
実業家。大阪の造り酒屋に生れる。高等小学校を卒業して上京,各務原 (かかみがはら) 飛行第2連隊に入隊し,上等兵で退役する。故郷の村議を経て 1927年雑誌『国防』を創刊,31年国粋大衆党の総裁となる。 39年には国産機でローマに飛び,ムッソリーニ首相と会見して世間を驚かせた。 42年の翼賛選挙で当選。第2次世界大戦後A級戦犯として3年間収監された。公職追放解除後は競艇事業に乗出し,62年には「日本船舶振興会」 (現日本財団) を設立して会長に就任,年間 600億円という巨額の補助金を背景に政財界に隠然たる発言力を保持し続けた。船舶振興会のテレビコマーシャルにみずから出演して唱えた「一日一善」は 76年の流行語となった。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
笹川良一 ささかわ-りょういち
1899-1995 昭和時代の右翼運動家。
明治32年5月4日生まれ。昭和6年国粋大衆党を組織して総裁となり,17年翼賛選挙で衆議院議員に当選。戦後,A級戦犯として収監されたが,不起訴。釈放後,全国に競艇を普及させ,全国モーターボート競走会連合会会長,日本船舶振興会会長として競艇収益の配分権をにぎり,政界のフィクサーとなった。57年国連平和賞。平成7年7月18日死去。96歳。大阪出身。
出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例
笹川 良一 (ささかわ りょういち)
生年月日:1899年5月4日
昭和時代;平成時代の日本船舶振興会会長;全国モーターボート競走会連合会名誉会長;福岡工業大学名誉理事長
1995年没
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の笹川良一の言及
【右翼】より
…占領期の右翼は,民主主義を仮装していたが,独立後は天皇中心主義,反共反社会主義,再軍備促進,憲法改正などの独自の主張をかかげて公然と活動しはじめた。復活した右翼のなかには,安岡正篤や笹川良一らのように歴代保守政権との癒着を深めた者,ロッキード事件被告の[児玉誉士夫]のように腐敗行為を摘発された者,[赤尾敏]らのように執拗な反共街頭宣伝をくりかえす者などさまざまなタイプがみられる。右翼団体は,革新勢力の反政府運動や平和運動が高まるたびに危機感を強め,一方では60年の浅沼稲次郎社会党委員長刺殺事件のようなテロ活動に走り,他方では情勢の変化に応じてソ連(現,ロシア)脅威論にもとづく自主防衛力の強化と日米安保体制堅持,自主憲法制定,建国記念日(紀元節)復活・奉祝,靖国神社国家護持,日教組打倒と教育正常化,北方領土奪還などを呼号している。…
※「笹川良一」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」