

(次)(じ)。〔説文〕五下に正字を
に作り、「稻餠(たうべい)なり」とし、別体として
・粢の二文を録する。粢の字を用いることが多く、〔国語、周語上〕「上
の粢
」のように、神饌のものをいう。国語の「しとぎ」にあたる。〔周礼、春官、肆師〕に字を、「
」に作り、
が神饌をいう字であろう。粢はいねもちの類をいい、粢糠・粢
は粗末な食事の意である。
立〕粢 モチキビ・シトキ・アワ
▶・粢糠▶・粢食▶・粢酌▶・粢
▶・粢盛▶・粢餠▶・粢粱▶・粢
▶・粢
▶
粢・祭粢・黍粢・
粢・倉粢・陳粢・稲粢・明粢・六粢・
粢出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
生米を水にひたしてやわらかくし搗(つ)き砕いて作った食べ物。〈しろもち〉〈からこ〉〈おはたき〉〈なまこ〉などと地方によって呼称は違うが,粢は《和名抄》や《新撰字鏡》にも見えている古語である。《和名抄》に〈祭餅也〉とあるように,一般には神祭の供え物(神饌)の一種に用いられているが,東北地方では米粢のほかに粟粢,稗粢があり,日常の食べ物になっていた。粢は火を用いないで調理する点で古い食べ物と考えられ,現在の餅に先行するものではないかと推定されている。神への供え物に用いられることが多いのは,人間の食べ物は煮たり焼いたりするようになっても,供え物だけは古い形の調理方法を守ってきたからだと考えられる。また,粢は望む形に作ることができ,長野県などでは野菜や果物,動物の形にしたものもあり,三月節句の菱餅や五月節句の巻餅(ちまき)のように,祭りや行事によって形を変えることもできた。米粉をどろどろにといた液体状の粢もあり,〈おのり〉とよばれる。
執筆者:坪井 洋文
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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