粢/糈(読み)シトギ

百科事典マイペディアの解説

粢【しとぎ】

神前に供える(もち)の一種。《和名類聚抄》にみえる。生米を水に浸し柔らかくし,つきつぶして作る。各種の形に固めるが多くは楕円形にする。地方により日常食ともされ,を入れた豆粢,ヒエで作ったヒエ粢などもある。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

しとぎ【粢】

生米を水にひたしてやわらかくし搗(つ)き砕いて作った食べ物。〈しろもち〉〈からこ〉〈おはたき〉〈なまこ〉などと地方によって呼称は違うが,粢は《和名抄》や《新撰字鏡》にも見えている古語である。《和名抄》に〈祭餅也〉とあるように,一般には神祭の供え物(神饌)の一種に用いられているが,東北地方では米粢のほかに粟粢,稗粢があり,日常の食べ物になっていた。粢は火を用いないで調理する点で古い食べ物と考えられ,現在の餅に先行するものではないかと推定されている。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

しとぎ【粢】

神前に供える、米の粉で作った餅。鶏卵を長めにしたような形のもの。鳥の子。粢餅。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

しとぎ【粢】

〘名〙 神に供える餠。もちごめを蒸し、少しついて卵形にしたもの。その形状から鳥の子ともいう。一説に、うるちの粉でつくったものという。しとぎもち。粢餠(しへい)。し。〔享和本新撰字鏡(898‐901頃)〕
※宇治拾遺(1221頃)四「しとぎをせさせて、一折敷とらせたれば、すこし食ひて、あなうまや、うまやといふ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

政党要件

公職選挙法などが規定する、政治団体が政党と認められるための条件。国会議員が5人以上所属するか、直近の総選挙、直近とその前の参院選挙のいずれかにおいて、全国で2パーセント以上の得票(選挙区か比例代表かい...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android