糸竹(読み)イトタケ

デジタル大辞泉 「糸竹」の意味・読み・例文・類語

いと‐たけ【糸竹】

《「糸」は琴・三味線などの弦楽器、「竹」は笛・しょうなどの管楽器
和楽器総称。しちく。「糸竹の調べ」
音楽音曲。「糸竹の道」

し‐ちく【糸竹】

《「糸」は弦楽器、「竹」は管楽器の意》楽器。また、音楽のこと。管弦。いとたけ。「糸竹の道」
詩歌に巧みに、―に妙なるは」〈徒然・一二二〉

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精選版 日本国語大辞典 「糸竹」の意味・読み・例文・類語

いと‐たけ【糸竹】

〘名〙 (「糸」は琴、三味線などの弦楽器、「竹」は笛などの管楽器)
① 楽器の総称。管弦。しちく。
※時雨亭文庫本大輔集(12C末)「あかつきのはちすのうてないろいろにしみまさるなるいとたけのこゑ」
② 音楽。遊芸
夫木(1310頃)一八神風やみもすそ川のささ浪に声をあはする夜のいと竹〈藤原実兼〉」

し‐ちく【糸竹】

〘名〙 琴、琵琶(びわ)などの弦楽器と笙(しょう)、笛などの管楽器の総称。また、それらを演奏すること。糸竹管弦。管弦。いとたけ。
懐風藻(751)春日応詔〈美努浄麻呂〉「絲竹遏広楽 率舞洽往塵
方丈記(1212)「糸竹・花月を友とせんにはしかじ」 〔蘇武‐詩〕

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普及版 字通 「糸竹」の読み・字形・画数・意味

【糸竹】しちく

管絃の楽。晋・王羲之〔蘭亭集の序〕激湍りて、左右に映帶す。引いて以て觴(りうしやう)の曲水を爲し、其のに列坐す。絲竹管絃の無しと雖も、一觴一詠、亦た以て幽懷(いうくわい)を暢敍するに足る。

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世界大百科事典(旧版)内の糸竹の言及

【吹打】より

…一方,純粋の打楽器合奏のみの清鑼鼓まで吹打に入れる説がある。この説では,民間器楽合奏を吹打と糸竹に大別し,前述の鼓吹,吹歌の類も吹打に入れている。吹打を楽器の音量により粗吹鑼鼓と細吹鑼鼓に分ける。…

※「糸竹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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