絆される(読み)ホダサレル

デジタル大辞泉 「絆される」の意味・読み・例文・類語

ほださ・れる【×絆される】

[動ラ下一][文]ほださ・る[ラ下二]動詞「ほだす」の受身の形から》
情に引きつけられて、心や行動自由が縛られる。「けなげな気持ちに―・れる」
身体の自由を束縛される。
出仕にまぎれ、政務に―・れ」〈平家・一〇〉
[類語]哀れむ思いやる思うおもんぱかいとおしむ痛ましい痛痛しいいたわしい可哀そう忍びない見るに忍びない見るに堪えない身につまされる不憫ふびん気の毒

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「絆される」の意味・読み・例文・類語

ほださ‐・れる【絆れる】

  1. 〘 連語 〙
    [ 文語形 ]ほださ・る 〘 連語 〙 ( 動詞「ほだす(絆)」に受身の助動詞「れる(る)」の付いたもの )
  2. 身の自由を束縛される。
    1. [初出の実例]「この男にほだされて、とてなん泣きける」(出典:伊勢物語(10C前)六五)
  3. ある考えにとらわれて心や行動が束縛される。
    1. [初出の実例]「過去の両親の三途の八難に羈(か)け縻(ホタサ)れて今にいたるまで経廻る者の為に」(出典:東大寺諷誦文平安初期点(830頃))
  4. 特に、相手の情にひきつけられて心や行動の自由が縛られる。
    1. [初出の実例]「よしなき女の色にほたされて〈略〉いたづらに月日を過して、心とうきめを見るわざ」(出典:撰集抄(1250頃)一)

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