経紀(読み)ケイキ

デジタル大辞泉 「経紀」の意味・読み・例文・類語

けい‐き【経紀】

[名](スル)《すじみちの意》
国を治めるための法と秩序
すじみちを立てて取りしきること。運営すること。
徳川氏天下を―するの方法をして」〈田口日本開化小史

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精選版 日本国語大辞典 「経紀」の意味・読み・例文・類語

けい‐き【経紀】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 治国の大法。秩序や法則綱紀
    1. [初出の実例]「俗道変化猶撃目人事経紀如申臂」(出典万葉集(8C後)五・悲歎俗道仮合即離易去難留詩)
    2. [その他の文献]〔管子‐版法解〕
  3. ( ━する ) 運営すること。経営すること。とりしきること。また、商売すること。
    1. [初出の実例]「彌郎〈略〉紙、羽翮、美花草を土人の経紀とす」(出典:輿地誌略(1826)三)
    2. [その他の文献]〔韓愈‐柳子厚墓誌銘〕
  4. 商人。特に、旅あきんどをいう。〔譬喩尽(1786)〕

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普及版 字通 「経紀」の読み・字形・画数・意味

【経紀】けいき

すじみち。おさめる。世話する。唐・韓〔柳子厚墓誌銘〕舅弟盧(ろじゆん)~子厚の斥けられしより、從ひて家す。其の死するに(およ)ぶも去らず。きて子厚をり、將(まさ)に其の家を經紀せんとす。始に庶(ちか)し。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「経紀」の意味・わかりやすい解説

経紀
けいき
jing-ji; ching-chi

中国の仲買人経理などをさす経済用語。本来世話をする (人) の意から,家計の運営 (者) ,家産管理 (人) と変り,さらに商業経営 (者) ,仲買 (人) を意味するようになった。商業の発展に対応して,宋代には経商,商販行銭あるいは幹人,幹僕,幹運などとも呼ばれ,主家に代って経理を代行するようになった。主家への隷属性が強かったが,その後,業務の分化,専門化により,牙人,牙行と同じく独立して仲買人を意味するようになり,近代ではもっぱら取引所の仲買人をいうようになった。

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