写真の濃淡を大小の網点によって表した印刷版、またはそれで刷った印刷物。ドイツのマイゼンバッハGeorg Meisenbach(1841―1912)が発明(1882年特許)した。濃淡のある写真を印刷版で表す場合、部分的に濃淡の差をつけてインキを版に与えることができないから、濃い部分は大きい網点で、薄い部分は小さい網点で印刷する。網点が肉眼で1個ずつ見えないほど小さいから、全体の写真に濃淡の差が出る。この網点は、もとの写真を製版カメラで撮影するとき、スクリーンを通すことによってつくった。現在はデジタルデータをレーザーで描画する。網点の細かさは1インチ(約2.54センチメートル)の幅に、規則正しく線状に配列された網点の列の数(線数)によって表す。線数の数値が大きいほど網点は細かくなる。新聞用の網版は80線くらい、上質の紙を使った網版は100線あるいは133線、コート紙やアート紙へは175線以上である。
[山本隆太郎・中村 幹]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
… いっぽう,写真や絵の印刷は原稿に濃淡があって,凸版や平版のように版につけるインキの厚さが一様なものでは再現が困難であった。そこで考案されたのが網版法である。1890年アメリカのレビー兄弟Max Levy,Louis Levyが網目スクリーンの製作に成功して以来,広く実用化した。…
※「網版」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新