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凸版印刷 とっぱんいんさつanastatic printing

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

凸版印刷
とっぱんいんさつ
anastatic printing

平版印刷凹版印刷とともに三大印刷法の一つ。最も重要で,しかもいちばん歴史の古い印刷法。印刷版面の必要部分が突出していて,その部分にインキをつけ,紙面に圧力印刷する。中世木版印刷と同じ原理で,最も素朴な手法であるが,現代でも印刷の過半はこの方法で行われている。特徴は,印刷が鮮明で,ひずみが少い点にあり,普通書籍の平台印刷,新聞,雑誌の輪転印刷,美術品原色版印刷などに広く活用されている。最近では写植CTSの発達によってオフセット印刷も多用されるようになっている。ただ CTSによって樹脂板を打出し,凸版印刷的な印刷 (ドライオフセット印刷 ) を行うこともある。

凸版印刷
とっぱんいんさつ

業界2位の総合印刷会社。 1900年,当時大蔵省印刷局が門外不出としていたエルヘート凸版術による有価証券類の製造を目的に凸版印刷合資会社として設立。 08年株式会社に改組,同年内外印刷,18年オフセット印刷,26年東京紙器,44年精版印刷を合併して事業を拡大。第2次世界大戦後も関連企業を吸収するとともに,海外進出を積極的に展開,63年ホンコンに凸版印刷 (香港) ,69年シンガポールに凸版印刷 (新嘉坡) ,70年韓国に光明凸版印刷,71年アメリカに凸版印刷 (米国) ,73年インドネシアにトッパン・プリンティング・インドネシア,74年オーストラリアに凸版印刷 (豪州) をそれぞれ設立。その他多数の子会社,関連会社をもつ。この間日本最初のグラビア印刷,HBプロセス (カラー製版) の技術導入などを行い,最近ではコンピュータ組版をはじめ,企画面でも数々の開発,研究を進め,日本の印刷技術のリーダー的役割を果している。一般商業,出版,有価証券,紙器,軟包装材料などの印刷のほか,化粧板,床材,壁紙,布地印刷など各種の産業資材,電気・化学機器その他精密部品類の製造など多角的経営を推進している。売上構成比は,証券・カード5%,商業 32%,出版 20%,パッケージ 24%,産業資材4%,エレクトロ 15%。年間売上高1兆 2234億 3900万円 (連結。うち輸出4%) ,資本金 1049億 8500万円,従業員数1万 3824名 (1999) 。

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日本の企業がわかる事典2014-2015の解説

凸版印刷

正式社名「凸版印刷株式会社」。英文社名「TOPPAN PRINTING CO., LTD.」。製造業。明治33年(1900)「凸版印刷合資会社」設立。同41年(1908)株式会社化。本社は東京都千代田区神田和泉町。業界大手。印刷業務を軸に精密電子部品製造など事業領域を多角化。東京証券取引所第1部上場。証券コード7911。

出典 講談社日本の企業がわかる事典2014-2015について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

凸版印刷
とっぱんいんさつ
relief printing

印刷する画線部が突起している版面を使い、この部分にインキをつけて印刷する方法。凸版印刷は、印刷発明当時の版式であり、その後も長い間印刷の主流であったが、1990年以降製版のやや簡単な平版に押され、ほとんど使われていない。しかし、この方式でつくられた印刷物は精緻(せいち)でかつ力強く、他の方式ではみられない美しさがある。凸版による印刷物かどうかを見分けるには、細い線の印刷部分の裏がいくぶん隆起していること、画線の縁のインキが濃くなっていることで、それと知れる。この縁の部分をマージナルゾーンmarginal zone(周辺地帯)といい、印刷物の力強さの要因となっている。
 凸版印刷は、活字を使った活版印刷、および線画模様や写真を印刷する普通の凸版印刷に大別される。活版は活字を組んでつくった版で、新聞、雑誌、書籍などのほか文字の印刷に広く利用される。この活版のなかに漫画などを入れるための線画凸版、写真を入れるための写真版(網版ともいう)がある。凸版印刷の一種で、柔らかいゴム質の版を使ったフレキソ印刷は、製版、印刷の簡易なことから1975年ごろから使われていた。普通の凸版には製版方法により、彫刻版、腐食版、感光性樹脂版などがある。彫刻版は、木、プラスチック、金属に、手工的あるいは機械的に彫刻した版である。手彫り木版は歴史のもっとも古い印刷法である。機械的方法では、文字や写真の原稿を走査して、自動的に針あるいはレーザーで版材を彫刻する電子彫刻機が使われた。腐食版は凸版の製版にもっとも広く使われていた。これは感光剤を塗布した金属板上に画像を焼き付け、水洗すると非画線部は金属が露出するから、この部分を腐食液で腐食して凸版としたものである。版材に亜鉛を使ったものを亜鉛凸版といい、主として普通の凸版に用いる。銅を版材とした銅凸版は画像が鮮鋭であるから、高級な細かい網版に使われた。感光性樹脂版は、露光によって合成樹脂の分子が架橋重合して硬化するので、原画を版に焼き付け、現像することにより製版できる。操作が簡単であったため1970年ごろから使用が増えていた。大量の印刷には、複製版を使う。複製版には紙型からつくった鉛版、電気めっきでつくった電鋳版、熱可塑性プラスチックを使ったプラスチック版がある。凸版印刷に使われる印刷機は、印刷物の種類、印刷枚数、用紙の大きさにより選択された。名刺、案内状などに使う小さな平圧機のプラテン印刷機、ビラや少部数の頁(ページ)ものに使う円圧式の平台(ひらだい)印刷機、大量生産用の高速輪転機など多種多様であった。[平石文雄・山本隆太郎・中村 幹]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

図書館情報学用語辞典の解説

凸版印刷

凹版印刷,平版印刷とともに基本的な印刷方式の一つ.画線部分を他の部分より突起させて,そこにインキを付けて印刷する.その代表は活版印刷であるが,網版,木版なども凸版に属している.版面は凸形なので,画線がはっきりしているし,製版の方法は鋳造など種類も多く,現在も重要な版式である.しかし,凸形であるため,高低差が原因となって,面あるいは線に加わる圧力に差が出るので,高さの調節や,中心部より周辺部が濃く出てしまうマージナルゾーン対策が必要となる.

出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典について 情報

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