精選版 日本国語大辞典 「綴方」の意味・読み・例文・類語
つづり‐かた【綴方】
- 〘 名詞 〙
- ① いくつかのものを縫ったり、とじたりするときの、その方法。
- ② 文字、特に単音文字(アルファベット)を組み合わせて単語を書き表わすときの、その文字の組み合わせと排列のしかた。
- [初出の実例]「文の綴り方迄も(の)(に)などの字を離して書くべしと定められしが」(出典:理学協会雑誌‐明治一八年(1885)八月・本会雑誌を羅馬字にて発兌するの発議及び羅馬字用法意見〈田中館愛橘〉)
- ③ 旧制小学校の国語に関する課業の一つ。かなづかいをはじめとして、書きことばとしての文章を作る方法、また、その作業。作文。
- [初出の実例]「実物或は図画によりて観念を開発して後之を表出すべき文字を与へ且其の綴り方を理解せしめんことを要す」(出典:小学読本(1884)〈若林虎三郎〉一)
綴方の補助注記
③の学校制度上の名称では、明治三三年(一九〇〇)以前が「作文」、それ以後昭和二〇年(一九四五)まで「綴り方」、第二次世界大戦後また「作文」となった。