緊張型頭痛(読み)キンチョウガタズツウ

デジタル大辞泉 「緊張型頭痛」の意味・読み・例文・類語

きんちょうがた‐ずつう〔キンチヤウがたヅツウ〕【緊張型頭痛】

精神的・身体的なストレスから頭部筋肉が持続的に収縮するために起こる頭痛。頭全体が締めつけられるような鈍い痛みが続き、頭が重く感じられる。肩や首筋のこり、目の疲れ、体のだるさを伴うことが多い。筋緊張性頭痛

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

内科学 第10版 「緊張型頭痛」の解説

緊張型頭痛(頭痛)

(3)緊張型頭痛(tension-type headache)
概念
 圧迫感または締めつけ感を呈する頭痛で,頭頸部筋肉における緊張が関係するとされている.
分類
 発作の出現頻度により稀発反復性緊張型頭痛,頻発反復性緊張型頭痛,慢性緊張型頭痛および緊張型頭痛の疑いの4型に分類される.
疫学
 わが国での有病率は22.3%(男性18.1%,女性26.4%)とされている.
病因・病態生理
 緊張型頭痛の発生機序については不明な部分が多いが,精神的,社会的ストレスが誘因といわれている.その他,不安,抑うつ,神経症などの精神的な因子,姿勢異常,頸椎病変,顎関節異常,眼科疾患など頭頸部の筋肉に緊張を与える病態が影響し緊張型頭痛を引き起こすと考えられている.
臨床症状・診断
 両側性に出現する圧迫感または締めつけられる感じをもつ軽度~中等度の頭痛で,日常的な動作による増悪はない.悪心はないが,光過敏または音過敏を呈することがある.緊張型頭痛においても片頭痛と同様に特徴的な他覚症状はない.頻発反復性緊張型頭痛のICHD-Ⅱによる診断基準を表15-17-4に記す.
治療
 薬物療法として鎮痛薬(アセトアミノフェン,NSAIDs),筋弛緩薬(塩酸エペゾリン,塩酸チザニジン)および抗不安薬ジアゼパム)などが用いられる.非薬物療法として頸部指圧,鍼灸,タイガーバーム,催眠療法,頭痛体操などがある.[清水利彦・鈴木則宏]
■文献
日本頭痛学会・国際頭痛分類普及委員会訳:国際頭痛分類第2版 新訂増補日本語版,医学書院,東京,2007.
日本頭痛学会編:慢性頭痛診療ガイドライン,医学書院,東京,2006.

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

家庭医学館 「緊張型頭痛」の解説

きんちょうがたずつうきんきんちょうせいずつうきんしゅうしゅくせいずつう【緊張型頭痛(筋緊張性頭痛/筋収縮性頭痛) Tension-type Headache】

[どんな病気か]
 後頸部(こうけいぶ)(うなじ)や肩などの筋肉が収縮・緊張しておこる頭痛です。30~50歳代の人に多くおこります。
[症状]
 痛みの多くは鈍痛で、じーんとした痛みが続くことが多く、まるで頭に鉢(はち)をかぶったような、あるいはしめつけられるような痛みを覚えます。このような痛みが、午後になると一層強くなります。肩こり、くびの筋肉の張りをともないます。
 これらの症状は、雨天などの天候や精神的ストレス(仕事上や対人関係の悩み、不安、過労、不眠など)がきっかけとなっておこってくることが少なくありません。
[治療]
 抗不安薬(こうふあんやく)、筋肉の緊張をほぐす筋弛緩薬(きんしかんやく)、鎮痛薬(ちんつうやく)の併用が効果があります。

出典 小学館家庭医学館について 情報

《「晋書」杜預伝から》竹が最初の一節を割るとあとは一気に割れるように、勢いが激しくてとどめがたいこと。「破竹の勢いで連戦連勝する」[類語]強い・強力・強大・無敵・最強・力強い・勝負強い・屈強・強豪・強...

破竹の勢いの用語解説を読む