線香代(読み)センコウダイ

デジタル大辞泉 「線香代」の意味・読み・例文・類語

せんこう‐だい〔センカウ‐〕【線香代】

線香代金香料香典
《昔、揚げ代を計算するのに線香をとぼして時間を計ったところから》芸者娼妓しょうぎの揚げ代。玉代ぎょくだい花代
[類語]香典香料御花料

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精選版 日本国語大辞典 「線香代」の意味・読み・例文・類語

せんこう‐だいセンカウ‥【線香代】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 線香の代金。死者霊前に供える金銭。香料。香典。
  3. 芸者・娼妓などの揚代(あげだい)上方では、花代と称した。もと、揚代を計算するのに線香一本のともる間を単位として時間を計ったところからいう。玉代(ぎょくだい)
    1. [初出の実例]「最初より売上線香代の中より実費を引去りたる残部金額を献金する目的にて」(出典:報知新聞‐明治三八年(1905)四月四日)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「線香代」の意味・わかりやすい解説

線香代
せんこうだい

芸者(げいしゃ)の揚げ代の別称。花代、玉(ぎょく)代に同じ。芸者は時間売りをしたので、接客の時間を計る単位に1本の線香が燃えきる時間を用いたのが起源である。のちに広く揚げ代の別称として娼妓(しょうぎ)にも用い、また時計が普及したのちも俗称として残り、現在も単価を1本何円、1時間何本と規定した例が多い。しかし1本当りの時間は6分から1時間までの差があり、時間帯によって倍線香などの割増し料もあって、その算定は複雑である。

[原島陽一]

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