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繍仏 しゅうぶつ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

繍仏
しゅうぶつ

仏像などの仏教的主題を刺繍で絵画的に表わしたもの。中宮寺に断片で残る『天寿国繍帳』が最古の例。奈良時代には特に制作が盛んで大作を仏殿に奉懸した記録もあり,『刺繍釈迦如来説法図』 (奈良国立博物館,国宝) は現存する唯一の例として,当時のすぐれた表現技法を伝える。

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デジタル大辞泉の解説

しゅう‐ぶつ〔シウ‐〕【×繍仏】

仏像を刺繍で表したもの。縫い仏(ぼとけ)。

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百科事典マイペディアの解説

繍仏【しゅうぶつ】

刺繍(ししゅう)で仏像もしくは仏教的主題を表現したもの。中国の唐・宋・元代に盛行,日本では飛鳥(あすか)時代以後中世まで作られた。奈良国立博物館蔵《刺繍釈迦如来説法図》(《勧修寺繍帳》),中宮寺蔵《天寿国繍帳》,西念寺蔵《阿弥陀三尊像》などが名高い。
→関連項目刺繍

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

繍仏
しゅうぶつ

刺しゅうをもって仏像や菩薩(ぼさつ)像、浄土図など仏教を主題に表したものの総称。刺しゅうの技術のもつ単調な仕事の内容と多数による共同作業が可能なため、絵画にはない特性を生かし、古い時代からインド、西域(せいいき)、中国、日本など、仏教の行われた地域で広くつくられた。中国、とくに西域地方にみられる繍仏の代表的遺品は、イギリスのオーレル・スタインが敦煌莫高窟(とんこうばっこうくつ)より将来した『刺繍霊鷲山(りょうじゅせん)説法図』(ロンドン・大英博物館)で、縦241センチメートル、横160センチメートルの大作で、唐代8世紀の作といわれる。なお、この刺しゅうの主題および図様が莫高窟382窟のそれときわめて似ており、繍仏の製作が当時は絵画に劣らず盛んであったことを物語っている。
 日本には飛鳥(あすか)時代すでに大陸から高度な刺しゅうの技術が伝えられ、奈良・中宮寺の『天寿国繍帳(てんじゅこくしゅうちょう)』は聖徳太子没後、その冥福(めいふく)を祈ってつくられたもので、銘文も他書に記録され、貴重な遺品である。またもと京都・勧修寺(かじゅうじ)に伝来した『刺繍釈迦如来(しゃかにょらい)説法図』(奈良国立博物館)は8世紀代の作である。飛鳥・奈良時代の大和(やまと)の諸大寺の堂内の壁面にはこのような大画面の繍仏が掛けられていたことが記録のうえでも確かめられるが、平安時代になるとつくられなくなり、鎌倉・室町時代には庶民信仰を基盤とした個人的な小画面の阿弥陀(あみだ)像などを表したものがつくられ、図様も画一化された。[永井信一]

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