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繰延資産 くりのべしさん

9件 の用語解説(繰延資産の意味・用語解説を検索)

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

繰延資産

すでに支払った税金のうち、還付が予定されている額を資産として計上したもの。繰延税金資産とも言う。税効果会計を採用している企業では、繰延資産自己資本に繰り入れることが可能。ただし、税金の還付を受けるには向こう5年間の課税所得が黒字であることが前提。そのため繰延資産を自己資本に繰り入れるには慎重な検討が必要と言われている。

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知恵蔵の解説

繰延資産

費用として支出された金のうち、次期以降の負担となるべき分は、当期だけの費用とせずに一時的に資産と見なして繰り延べ、その費用の効果が期待される期間にわたり配分する。こうして繰り延べることを認められた費用を繰延資産という。企業の活動にあたって、その支出が多額でしかも効果がその後長期にわたって期待されるもの、例えば試験研究費、開発費などは、繰延資産として貸借対照表の資産の部に計上されうる。高度成長期の日本企業では、これら試験研究費、開発費は通称R&D(Research and Development)支出と呼ばれて注目されていた。ただし、前述の事情から、こうして費用に計上されている試験研究費、開発費は必ずしも当該年度に支出されたものではないので、その解釈には注意しなくてはならない。繰延資産は他に創立費、開業費、新株発行費社債発行費などがある。

(小山明宏 学習院大学教授 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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デジタル大辞泉の解説

くりのべ‐しさん【繰延資産】

すでに支出された費用ではあるが、その効果が将来に及ぶとされるため、全額を当期の費用とせずに次期以降にも配分する会計処理方法として、経過的に計上される資産。創立費・開業費・開発費・社債発行費・株式交付費などがある。

出典|小学館
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株式公開用語辞典の解説

繰延資産

貸借対照表の借方の資産の部のひとつで、すでに支出されていて支出によって購入した創立費や改開業費などについて、費用を企業が使用・利用して得ることのできる効果が、将来にわたって長期間におよぶ場合に計上が認められている資産です。繰延資産は、他の固定資産流動資産のように、実体的価値を有さず換金能力を持ちません。尚、株式公開を目指すベンチャー企業が繰延資産を計上・処理する場合、監査法人との協議し相談の上で計上する事をおすすめします。

出典|株式公開支援専門会社(株)イーコンサルタント
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会計用語キーワード辞典の解説

繰延資産

対価の支払いは完了したか、支払義務が確定し、これに対応する役務の提供を受けたものでその効果が将来にわたって続く費用を資産計上したものです。繰延資産には次の8つがあります。創立費・開業費・新株発行費・社債発行費・社債発行差金開発費・試験研究費建設利息

出典|(株)シクミカ:運営「会計用語キーワード辞典」
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ナビゲート ビジネス基本用語集の解説

繰延資産

会社法の規定に準じて、創立費、開業費、開発費、株式交付費、社債発行費の5つがあるが、支出した年度の費用にするか、資産に計上するかは、企業の選択に任されている。

出典|ナビゲート
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大辞林 第三版の解説

くりのべしさん【繰延資産】

企業会計上、支出された費用の効果が後年度にも及ぶ場合、損益計算上その費用を単年度の負担とせず数年度にわたり分割して償却するため、資産として計上するもの。

出典|三省堂
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

繰延資産
くりのべしさん
deferred assets

ある営業年度の特定の支出を,その年度だけの費用として計上せずに,いったん貸借対照表の資産の部に計上して,数年度に分割して償却する繰延勘定(→経過勘定)が認められた資産。本来は単なる費用にすぎないが,次期以降の会社の収益に経済的な効果が及ぶため,費用と収益を対応させる観点から認められた制度。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

繰延資産
くりのべしさん
deferred cost

企業会計で、すでに支出した費用のうち、適正な期間損益計算を行うために資産として計上し、次期以降に繰り延べられた将来費用。その特定の支出により将来において発生する収益と対応させ、費用収益対応の原則の思考に基づき、
  期間収益-期間費用=期間利益
の関係をもって繰り延べられる。繰延資産の特徴は、すでに支出が行われ、消費も済んでいる既発生の費用であるという点で、換金価値のあるその他一般の資産とは性質を異にする。このような資産をその性質から擬制資産とよぶ。したがって、諸外国では、英語(deferred cost)にも表れているように、繰延資産とよばず、繰延費用とよぶ。
 日本の制度上の具体的な繰延資産項目には、創立費、開業費、株式交付費、社債発行費、開発費などがある。また、それらの償却に関する規定は、会社法や企業会計基準委員会「実務対応報告第19号――繰延資産の会計処理に関する当面の取扱い」に示されているが、換金価値がない資産である点から、比較的早期に償却することを是とする考え方により、原則として支出時に全額費用処理することが規定されている。繰延処理する場合も定められた償却期間、たとえば、創立費や開業費、開発費に関しては5年以内、株式交付費に関しては3年以内、社債発行費に関しては社債の償還期間というように、おおかた均等額以上での償却が求められている。[近田典行]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の繰延資産の言及

【繰延資産・繰延負債】より

…本来は費用もしくは収益としての性質をもつものであるが,期間損益計算のしくみのうえから,経過的に貸借対照表の資産項目もしくは負債項目として処理されたものをいう。 繰延資産は,ある支出が行われ,またそれによって役務の提供を受けたにもかかわらず,その支出の効果もしくは役務の有する効果が当該期間だけではなく,次期以降にわたると予想される場合に,次期以降の収益に合理的に負担させる費用として計算すべく繰り延べるために,経過的に貸借対照表の資産の部に計上したものである。商法には,とくに貸借対照表の資産の部に掲記することが認められているものとして,創立費,開業準備費,新株発行費,社債発行差金,社債発行費,開発費・試験研究費,建設利息の繰延資産が列挙されている(286条,286条ノ2~5,287条,291条)。…

【資産】より

…会計上,支出原価と費用計算の関係から,貨幣価値を有しないある種の支出項目を資産として認識することがある。たとえば,将来の収益獲得活動のために有効とみなされる繰延費用(繰延資産と呼ばれる)がこれで,このような支出は将来の用役または便益という形態で回収できるものとみなされている。資産を記録する金額は,通常,時価ではなく支出額,すなわち原価および次期以降に公正に配分される部分的な原価である。…

※「繰延資産」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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