日本歴史地名大系 「美沢川流域遺跡群」の解説
美沢川流域遺跡群
みさわがわりゆういきいせきぐん
札幌苫小牧低地帯南部を流れて太平洋側へ注ぐ
現在新千歳空港のある地域は支笏火砕流堆積物(ほぼ四万年前)に覆われてなだらかな地形となっており、その上に恵庭a火山灰(一万六〇〇〇―一万八〇〇〇年前降下)、樽前d火山灰(八〇〇〇年前頃降下)、樽前c火山灰(二二〇〇年前頃降下)、樽前b火山灰(一六六七年降下)、樽前a火山灰(一七三九年降下)が厚く堆積している。遺構と遺物はこれらの火山灰に挟まれた土層から出土しており、下層から順に恵庭a火山灰下のローム質粘土層(旧石器時代)、III黒層(旧石器時代から縄文時代早期)、II黒層(縄文早期から晩期)、I黒層(縄文晩期・続縄文時代・擦文時代・アイヌ文化期)、0黒層(一六六七―一七三九年)、表土層(一七三九年以降)に区分される。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報