美瑛川(読み)びえいがわ

日本歴史地名大系 「美瑛川」の解説

美瑛川
びえいがわ

旭川市・上川郡美瑛町を流れる一級河川石狩川水系忠別ちゆうべつ川の支流で、流路延長七二・二キロ(うち指定区間五四・七キロ)流域面積七〇五・一平方キロ。美瑛町東端、十勝岳連峰のツリガネ山(一七〇八メートル)西麓を源として西流し、白金しろがね温泉(美瑛町)北西に転じ、十勝岳連峰の溶結凝灰岩のなだらかな丘陵を開析し、上川盆地の西縁を北流して旭川市神居かむいで忠別川に合流する。中流部では同様に山麓丘陵部を開析して北流する美瑛美馬牛びえいびばうし川・留辺蘂るべしべ川、西流してきた辺別べべつ川などの支流を集める。「丁巳日誌」(再石狩日誌)にみえる「ベヽツ」にあたり、「川巾凡三十間計。急流、小石、水色少し白く濁りたり。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「美瑛川」の意味・わかりやすい解説

美瑛川 (びえいがわ)

北海道中央部の上川盆地南部を流れる川。幹川流路延長68km,流域面積713km2。十勝岳連峰のオプタテシケ山に源を発して北西に流れ,広大な山麓丘陵地に幅の広い谷をつくる。美瑛町の市街地付近で丘陵地と幌内山地との間の狭い谷を複雑な流路をたどって流れ,この間にいくつかの河川を合わせる。西神楽周辺に広い沖積地をつくり,旭川市西端の神居(かむい)市街地で忠別川に流入し,すぐ石狩川に合流する。流域の沖積地には広く水田開けている。上流白金温泉は十勝岳の登山基地としてにぎわう。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「美瑛川」の意味・わかりやすい解説

美瑛川
びえいがわ

北海道中央部,上川盆地の南部を流れる石狩川の支流。全長 68km。大雪山系の十勝岳の北側斜面に源を発し,忠別川と合流して石狩川に注ぐ。沿岸流域の低地には水田が開け,上川盆地南部の穀倉地帯。台地上は畑や牧野に利用されている。上流域に白金温泉があり,大雪山国立公園に属する。

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