出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
中国古代神話伝説中の弓の名人。『左伝(さでん)』によると、夏(か)王から支配権を奪って有窮国(ゆうきゅうこく)(現在の山東(さんとう/シャントン)省地方)に君臨した羿は、狩猟にひたって悪政を敷いたため家臣に殺される。しかし『淮南子(えなんじ)』によれば、堯帝(ぎょうてい)のとき、10個の太陽が同時に出たために地上が炎熱の世界となったので、堯帝の命を受けた羿はそのうちの9個を射落としたという。また『山海経(せんがいきょう)』によれば、羿は天帝の命令によって怪物を退治するなど、民衆の苦しみを救ったという。元来東方民族の英雄神であったものが、後の中原(ちゅうげん)の神話のなかで巧みな弓をおごって狩猟にひたった悪徳君主に姿を変えたものであろう。ほかに、仙女西王母(せいおうぼ)から与えられた不死の薬を妻の恒娥(こうが)に盗まれたという別の伝承もあり、羿神話の体系化は困難である。
[伊藤清司]
…神が真ん中の太陽を隠してしまったので,射手は約束どおりモルモットに変身した。古代中国の羿(げい)も射日英雄である。太陽が隠れてしまったため,人々がこれを引き出して秩序を回復した神話は,アッサムから中国南部,さらに北アメリカ西部に広く分布しており,日本の天の岩屋戸神話もその一つである。…
…殷の祖神王亥(おうがい)は,北方の有易(ゆうえき)(有狄(ゆうてき))に身を寄せて殺され,その子上甲微が河伯の力を借りてこれを滅ぼした。この方面には,軍神とされる蚩尤(しゆう)の説話も伝えられ,また夏と抗争した羿(げい)の話もある。この羿は,殷の十日説話とかかわりをもっている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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