聖護寺(読み)しようごじ

日本歴史地名大系 「聖護寺」の解説

聖護寺
しようごじ

[現在地名]菊池市班蛇口 鳳来

菊池市東北端、鳳来ほうぎ集落の北東山腹にある。鳳儀山と号し曹洞宗。本尊薬師如来。周辺地勢は険しく、禅門古刹をしのばせる。開山宇土うと出身の大智禅師大智が菊池氏に招かれて当寺を開いた時期については、主として元徳二年(一三三〇)頃菊池武時に迎えられた説と、延元三年(一三三八)菊池武重に迎えられたとする説がある。大智は当寺に山居し菊池氏の絶大な信奉を集め、その精神的支柱となった。

延元三年三月二五日付の菊池武重寄進状(広福寺文書)に「きしんしたてまつるひんこのくにきくちのこをりのうちほうき山しやうこし(聖護寺)のしきちの事」とあり、同日付の菊池武重四方指(同文書)に当寺の四至堺が「ひんかし、ひやうとミちよりミなミまめをのゝさいけのまへの大たう、それよりよこまくらのミなミのおさき、おなしくまつかねのをたちより、なへ山のおたちくたり、にしハ、つゝみのとうのしものはやせのきたのやま十ちやうはかり入て、それよりあなかはのさいけのにしのおゝかはのほりのミなをより、かせむれたけのせんちやうつへさかひ、おなしくひんかしへもつへさかい」と定められている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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