日本大百科全書(ニッポニカ) 「脆銀鉱」の意味・わかりやすい解説
脆銀鉱
ぜいぎんこう
stephanite
銀とアンチモンを主成分とする硫塩鉱物の一つで、銀の鉱石鉱物となる。低~中温熱水鉱脈鉱床中に産し、針銀鉱など他の銀鉱物や銀硫塩鉱物、閃(せん)亜鉛鉱、方鉛鉱などと共存する。自形は双晶による擬六角板状で晶洞(鉱脈中の空洞)に発達する。日本のおもな産地は、秋田県院内鉱山(閉山)、静岡県伊豆市清越(せいごし)鉱山(閉山)、福島県郡山(こおりやま)市高玉(たかだま)鉱山(閉山)など。英名はオーストリアの鉱山局総裁シュテファンA. V. Stephan(1817―1867)にちなむ。
[加藤 昭 2017年8月21日]
[参照項目] |
| | | [補完資料] |