臨界前核実験(読み)りんかいまえかくじっけん

共同通信ニュース用語解説 「臨界前核実験」の解説

臨界前核実験

核兵器改良性能・安全性の評価を目的とする模擬実験で、核爆発は伴わない。少量のプルトニウムなどの核物質火薬爆発衝撃を与え、核分裂連鎖反応が続く「臨界」にならないようにしてデータを得る。核爆発を伴う全ての核実験を禁じる包括的核実験禁止条約(CTBT、未発効)に抵触しないが、条約精神に反するとの批判もある。(ワシントン共同)

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関連語 未臨界核実験

百科事典マイペディア 「臨界前核実験」の意味・わかりやすい解説

臨界前核実験【りんかいまえかくじっけん】

核分裂が連鎖的に起きる状態を臨界といい,臨界に達する直前の状態,すなわち実際に核爆発を起こさないで核爆弾の性能を測定する実験アメリカ包括的核実験禁止条約の締結後,1997年7月に初めて実施し,その後1998年9月,12月に続いて,1999年2月にネバダ州で6回目の臨界前核実験を実施した。ロシアも1998年に2回実施。すべての核実験を禁止する包括的核実験禁止条約(略称CTBT)の精神に違反するものと批判されたが,アメリカは,臨界前核実験は包括的核実験禁止条約に違反せず,核兵器の信頼性・安全性の確認のためには欠かせない実験と主張している。→核拡散防止条約核戦略臨界状態臨界量

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知恵蔵 「臨界前核実験」の解説

臨界前核実験

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