イギリスの作家ジェーン・オースティンの長編小説。1813年刊。作者が若いころに書いた小説『第一印象』を徹底的に書き直したものといわれる。主人公エリザベス・ベネットは5姉妹の2番目で、姉妹中もっとも聡明(そうめい)で知的である。近所に引っ越してきた若い紳士ビングリーは、温順な姉ジェーンと親しくなり、彼の友人で自負心に満ちた名門の紳士ダーシーはエリザベスに求婚する。しかし第一印象から彼女はダーシーに偏見を抱くが、彼を訪問し人柄に触れるうちその偏見はしだいに薄れ、一方彼の自負心も和らぎ、2人はめでたく結ばれる。姉妹の愚かな母親ベネット夫人や、主人公に求婚する牧師コリンズ氏ら喜劇的人物の脇役(わきやく)がこの小説に明るいユーモアの効果を添えている。夏目漱石(そうせき)は「則天去私」の作品例として、この作品を推している。
[榎本 太]
『中野好夫訳『自負と偏見』(新潮文庫)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新