芝居気(読み)シバイギ

デジタル大辞泉 「芝居気」の意味・読み・例文・類語

しばい‐ぎ〔しばゐ‐〕【芝居気】

何か事をたくらんで、人が驚くのをおもしろがる気質。しばいげ。しばいっけ。「芝居気の多い人」
人前をつくろう気持ち。
芝居を演じる心構え。芝居ごころ。
芝居を好む気持ち。芝居ごころ。

しばい‐げ〔しばゐ‐〕【芝居気】

芝居気しばいぎ1」に同じ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「芝居気」の意味・読み・例文・類語

しばい‐ぎしばゐ‥【芝居気】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 芝居を演ずる心構え。芝居心。また、芸の心得。芸気(げいぎ)
  3. 芝居を好む気持。また、芝居のような現実離れしたできごとをおもしろがる心。芝居心。
    1. [初出の実例]「芝居気(シバヰギ)のある見物が咡(ささや)可笑(をか)し」(出典:うもれ木(1892)〈樋口一葉〉二)
  4. 人前をかざるこころ体裁をつくろう心。きどる心。
  5. 変わったことを計画して人をあっといわせようとする心。しばいっけ。しばいげ。
    1. [初出の実例]「藤沢伯は殊に芝居気がある人である」(出典:黒潮(1902‐05)〈徳富蘆花〉一)

しばい‐げしばゐ‥【芝居気】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「しばいけ」とも ) =しばいぎ(芝居気)
    1. [初出の実例]「芝居気(シバヰゲ)沢山名台詞(めいせりふ)は」(出典:江戸から東京へ(1923)〈矢田挿雲〉八)
    2. 「それをはたからみると、芝居気(ケ)たっぷりのようにも見えるのである」(出典:蛙のこえ(1952)〈大宅壮一舞台将軍)

しばいっ‐けしばゐっ‥【芝居気】

  1. 〘 名詞 〙しばいぎ(芝居気)
    1. [初出の実例]「あの〝遺書〟の中から看取される空想性、芝居っ気、突飛さとは」(出典:私的生活(1968)〈後藤明生〉一)

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