本分(読み)ホンブン

デジタル大辞泉 「本分」の意味・読み・例文・類語

ほん‐ぶん【本分】

人が本来尽くすべきつとめ。「学生本分をわきまえる」
そのものに本来備わっている性質
「絵を以て、絵の―以外なる事件発展をさえ描こうと試みた」〈漱石文学評論
[類語]勤めにん任務義務責任責務本務使命役目やく役儀ぶん職分職責責め課業日課

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精選版 日本国語大辞典 「本分」の意味・読み・例文・類語

ほん‐ぶん【本分】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人が本来つくさなければならないつとめ。その人にとっての本来的な義務。
    1. [初出の実例]「住持より諸僧、ともに坐禅するを本分の事とせり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)坐禅箴)
    2. [その他の文献]〔荀子‐非相〕
  3. ものや人に本来そなわっているべき性質。
    1. [初出の実例]「其様に月食は本分のあるべき事ぢゃほどに不書ぞ」(出典:史記抄(1477)八)

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普及版 字通 「本分」の読み・字形・画数・意味

【本分】ほんぶん

義務。分際。陳・徐陵〔諸官を求むる人に答ふる書〕見る君、多く本を踰(こ)えたり。ほ太(はなは)だ屈なりと言ふ。未だ高懷(かうくわい)(貴意)を喩(さと)らず。

字通「本」の項目を見る

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