デジタル大辞泉
「芸術草紙」の意味・読み・例文・類語
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芸術草紙
げいじゅつそうし
Blätter für die Kunst
ドイツの詩人 S.ゲオルゲが創刊し主宰した文芸雑誌。 1892~1919年,C.A.クラインの編集で不定期的に 12号 (26冊) 刊行。詩を主体とし,同じ志をもつ特定の読者層だけを対象とした。フランス象徴派の影響下に,当時のドイツ文学の自然主義的傾向に反抗し,一切の政治的社会的傾向を排除して,貴族主義的な芸術至上主義の立場を取った。ゲオルゲを中心に,ホーフマンスタール,ウォルフスケール,L.クラーゲス,ヘリングラート,F.グンドルフ,E.ベルトラム,ダウテンダイらの若い詩人や批評家たちの作品が誌面をにぎわした。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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芸術草紙
げいじゅつそうし
Blätter für die Kunst
ドイツの詩人シュテファン・ゲオルゲが1892年に創刊した少数の同人による詩誌。不定期刊行で1919年の第12巻まで続く。現実との交渉と効用を主眼とした自然主義に反旗を掲げ、流派の名称をつけず、同人の作品活動のみによって新しい感じ方と方法に基づく精神的芸術を目ざし、「芸術のための芸術」の立場にたつ。またボードレール、マラルメ、ランボーらの詩業を翻訳し、象徴派詩人をドイツに紹介する役を果たした。ホフマンスタール、グンドルフらが主要寄稿者。
[林 秀之]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の芸術草紙の言及
【ゲオルゲ】より
…パリでマラルメに会い,大地を神秘的に解くことを詩人の天職とする考えと,言語表現が純粋美の法則に従う実例とに触れ,長く消えない影響を受けた。1892年創刊の雑誌《芸術草紙》はパリ体験の成果のひとつであり,彼を指導者とする[ゲオルゲ派]の基盤となった。作品集は初版刊行のとき,ほとんどが私家版であった。…
※「芸術草紙」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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