若松孝二(読み)ワカマツコウジ

デジタル大辞泉 「若松孝二」の意味・読み・例文・類語

わかまつ‐こうじ〔‐カウジ〕【若松孝二】

[1936~2012]映画監督宮城の生まれ。本名、伊藤孝。ピンク映画巨匠として活躍した後、一般映画に進出代表作天使恍惚こうこつ」「水のないプール」「われに撃つ用意あり」など。大島渚監督「愛のコリーダ」や神代辰巳くましろたつみ監督「赤い帽子の女」のプロデュースでも知られる。

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関連語 神代辰巳

百科事典マイペディア 「若松孝二」の意味・わかりやすい解説

若松孝二【わかまつこうじ】

映画監督。本名伊藤孝。宮城県生れ。南郷農業高校中退後上京,数々の職業をへてテレビ映画の助監督となる。《甘い罠》(1963年)で映画デビューの後,《壁の中の秘事》(1965年)や《犯された白衣》(1968年)をはじめとする100本以上のピンク映画を手がけ,〈ピンク映画の巨匠〉と称された。1970年代以降はプロデュース業が中心となっていたが,《水のないプール》(1982年)で久々の監督作品を発表。以降一般作品として《エロティックな関係》(1992年),劇作家つかこうへい戯曲を映画化した《寝盗られ宗介》(1992年),《エンドレス・ワルツ》(1995年)などの意欲作を発表している。時代の匂いを鋭い感覚で煽情的に描く点に特徴がある。
→関連項目周防正行

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「若松孝二」の解説

若松孝二 わかまつ-こうじ

1936-2012 昭和後期-平成時代の映画監督。
昭和11年4月1日生まれ。テレビ映画の助監督をへて昭和38年「甘い罠」で監督デビュー,「壁の中の秘事」などのピンク映画を量産。のち「天使の恍惚」「水のないプール」などの一般映画も手がけた。大島渚監督の「愛のコリーダ」にプロデューサーとして参加。「実録連合赤軍 あさま山荘への道程」で平成20年山路ふみ子映画賞文化賞,21年毎日映画コンクール監督賞,日本映画批評家大賞作品賞。平成24年10月17日死去。76歳。25年ブルーリボン賞特別賞。宮城県出身。南郷農高中退。本名は伊藤孝。

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