蕪栗沼(読み)カブクリヌマ

デジタル大辞泉 「蕪栗沼」の意味・読み・例文・類語

かぶくり‐ぬま【蕪栗沼】

宮城県北部、大崎市登米とめ市の境にある沼。周囲1キロメートルの低湿地湖沼で、毎年6万羽以上のカモ・ガン・ハクチョウなど渡り鳥が飛来する。平成17年(2005)、周辺水田とともにラムサール条約に登録された。

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日本歴史地名大系 「蕪栗沼」の解説

蕪栗沼
かぶくりぬま

[現在地名]田尻町蕪栗

田尻町の北端にあり、登米とめ南方みなみかた町との境界をなす。旧はさま川の遊水池小山田おやまだ川・萱刈かやかり川・八幡やわた川が流入する。「封内名蹟志」によれば、名は沼近くにあった栗林の栗が美味であったことにちなむという。長さ三千間、横一千八〇〇間ほど(封内風土記)。「蕪栗村安永風土記」では川・とみ川・瀬峰せみね川の三川が当沼に注いだという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

百科事典マイペディア 「蕪栗沼」の意味・わかりやすい解説

蕪栗沼【かぶくりぬま】

宮城県大崎市と登米市栗原市の境界近く,小山田川と萱刈(かやかり)川の合流地点に広がる沼。干拓により一時水田となったが,現在は洪水調節のための遊水地として水深の浅い水域に復していて,マコモヨシなどの湿地性植物が群落をなす。約8km北にある伊豆沼同様,水鳥の繁殖地・越冬地として知られ,特にマガンの個体数が多い。周辺の水田とともに2005年11月,ラムサール条約登録湿地となる。東北本線の瀬峰駅から南東へ約3km。
→関連項目大崎[市]栗原[市]登米[市]ラムサール条約

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事典・日本の観光資源 「蕪栗沼」の解説

蕪栗沼

(宮城県大崎市)
日本の重要湿地500指定の観光名所。

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世界大百科事典(旧版)内の蕪栗沼の言及

【田尻[町]】より

…丘陵地でも開田が進んでいるが,畑地の割合も多く,近年シイタケやナメコの栽培のほか,手作りハムの製造・直売なども行われる。町の北東端にある蕪栗(かぶくり)沼はかつて迫(はさま)川の遊水池であったが,迫川の河川改修工事に伴い大規模な干拓が行われ,142haの水田が開かれた。沼部に古代の軒丸瓦などを出土する木戸瓦窯跡(史)がある。…

※「蕪栗沼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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