藻琴湖(読み)もことこ

日本歴史地名大系 「藻琴湖」の解説

藻琴湖
もことこ

網走市東部オホーツク海沿岸部にある。東藻琴村の藻琴山に源を発して北流する藻琴川(二級河川)が流入する汽水湖。周囲七・三キロ、面積〇・九八平方キロ、最深部五・四メートル。短い流路でオホーツク海に注ぐ。前近代の地誌類にはムコウトウ、モコト、あるいはモコトウにある湖沼として記される(玉虫「入北記」など)。「観国録」には「モコト」に至り「此処小川アリテ二町許ニシテ水源一湖沼アル由、周廻一里許ト云」と記される(安政三年八月一七日条)ヤマトシジミの名産地として知られ、シジミが古くから生息していた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「藻琴湖」の意味・わかりやすい解説

藻琴湖
もことこ

北海道東部,網走市の東部にある海跡湖。面積 1.1km2。周囲 6km。最大深度 5.7m。標高 20~40mの台地で囲まれ,南方から藻琴川が流入し,北端からオホーツク海に排水する。オホーツク海岸に分布する海跡湖の1つで,湖水はやや塩分が少く,ヤマトシジミ,ワカサギウグイなどを産する。北岸の平地で牛馬の放牧が行われる。湖口付近に藻琴の市街が開け,国道 244号線,JR釧網 (せんもう) 本線が通る。 1958年指定の網走国定公園に属する。

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