蟾酥(読み)センソ

デジタル大辞泉 「蟾酥」の意味・読み・例文・類語

せん‐そ【××酥】

ヒキガエルなどの皮膚腺分泌物漢方で強心・鎮痛薬に用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「蟾酥」の意味・読み・例文・類語

せん‐そ【蟾酥】

  1. 〘 名詞 〙 蟇蛙(ひきがえる)の耳腺から分泌する乳液。また、それを小麦粉油脂などと練り合わせた漢薬。強い麻痺作用があり、強心、鎮痛解毒剤として用いる。酥油(そゆ)。〔和漢三才図会(1712)〕

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百科事典マイペディア 「蟾酥」の意味・わかりやすい解説

蟾酥【せんそ】

漢方強心剤の一つ。中国産ヒキガエルの毒腺から分泌した液を円盤状に固めたもの。赤褐〜黒褐色,無臭苦味,舌端を麻痺(まひ)。高貴薬として六神丸などに配合される。有効成分はブファリン,テロシノブファリンなどジギタリス様のガマ毒。強心のほか局所麻酔作用,興奮作用もある。
→関連項目ヒキガエル

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「蟾酥」の意味・わかりやすい解説

蟾酥
せんそ
toad venom

シナヒキガエル Bufo bufo gargorizanまたは類似のヒキガエルの毒腺の分泌物を集めて,乾燥したもの。無臭で刺激性苦みがあり,舌に麻痺感を与えるが,強心,解毒効果をもつとされている。

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世界大百科事典(旧版)内の蟾酥の言及

【ガマ(蝦蟇)】より

…ブフォタリン,ブファギン,シノファギン,ガマブフォゲンなどを含むいわゆるブフォトキシンbufotoxinで,主として心筋や迷走神経中枢に作用する。この心筋収縮の作用からガマ毒は強心剤として用いられ,中国では古くから〈蟾酥(せんそ)〉と称して,漢方薬六神丸の材料とされ,蘇州の〈雷久上(レイチユウシヤン)〉が本舗とされてきた。現在,日本に輸入されている蟾酥はかなり高価なものである。…

※「蟾酥」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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