斜面崩壊のうち、表面を覆う土壌部分だけが崩れ落ちる現象。山の表土は厚さが0・5~2メートル程度といわれ、さらに深い岩盤部分まで崩れる深層崩壊とは区別される。一般的には急傾斜地などでよくみられ、豪雨によって引き起こされることが多い。近年発生した表層崩壊による主な災害では、2013年に伊豆大島で39人が死亡・行方不明となった土石流や、14年に広島市で77人が犠牲となった土砂災害などが相当する。
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出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報
斜面崩壊のうち、斜面表層を覆う土壌や火山灰層などが崩壊するもので、砂防研究者の間では、地表から0.5~2メートルの深さで発生する崩壊をさす。深さ2メートルより深い地盤(岩盤)まで崩壊するものは深層崩壊deep-seated landslideとして区別される。ただし、地すべり・土木・地質などの研究者は、5メートルよりも浅い崩壊を表層崩壊、それより深いものを深層崩壊とよぶことが多い。表層崩壊を起こす力(営力)は重力であり、豪雨や地震動が直接的なきっかけとなる。表層崩壊であっても崩壊する斜面の面積が広ければ、崩壊土量が大きくなるため、集落などを襲うと人的・物的被害が発生する災害となる。2013年(平成25)10月16日に、台風26号の豪雨で伊豆大島の元町周辺を襲った土石流は、斜面に堆積(たいせき)していた火山灰層や土壌が広い範囲で表層崩壊を起こし、倒木などといっしょに集落まで流れ下り、大きな被害をもたらした。
[村田明広]
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