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複合金属材料 ふくごうきんぞくざいりょうcomposite metallic material

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

複合金属材料
ふくごうきんぞくざいりょう
composite metallic material

異種の金属材料または金属化合物を接合,混合して,「双方の特長が生かされる」ように製造した材料。広義にはほうろう鉄器,七宝,メッキ材なども入るが普通は含めない。バイメタルクラッド材サーメット超硬合金ウラン複合材などがその例で,溶製すると合金となって互いの特色を失ってしまう材料,難溶の高融点材料などに応用される。近年粉末冶金技術が進歩して複合金属材料の製造に貢献しているが,それだけ微粉結合構造のものが多くなり,現在はむしろそのほうの意味が強い。上記の例のほか次のようなものがある。 (1) 電気接点材料 炭化タングステン,タングステン,白金などの耐アーク高融点材料を銀,銅などで焼結。 (2) 制動摩擦材料 アルミナ,シリカなどの硬質粒子を鉛青銅中に分散させてつくる。 (3) 集電用材料 電車のパンタグラフやモータの通電ブラシで,銅合金の導体の地に潤滑性黒鉛粒子を分散させる。 (4) 分散強化材 ひげ結晶繊維,高強度金属繊維,ガラス繊維,硬質金属化合物粒子などを金属の地に分散させてつくる。 SAP (→アルミニウム合金 ) がその例で,多くの開発研究が進みつつある。サーメットに似ているが地の金属強化に重点があるので,強化材添加量は数%程度である。

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世界大百科事典 第2版の解説

ふくごうきんぞくざいりょう【複合金属材料】

金属と他の金属あるいは化合物を合体させた金属系複合材料。複合の目的と合体の方法によって種々のものがあるが,おもなものに高強度と靱性(じんせい)を兼ねそなえ,さらに目的の形状に成形できるもの,とくに高温強度を目的とするものなどがあり,また強度以外の複合した機能を目的としたものもある。分散強化型合金dispersion strengthened alloyは,おもに高温でも強度が高く化学的に安定な酸化物の粒子を分散させることにより,高温強度を高めた合金である。

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世界大百科事典内の複合金属材料の言及

【金属材料】より

…また,鋼の表面層だけ炭素量を多くして表面が硬く中が粘い部材をつくる方法(浸炭)もある。また,異種の金属や化合物の繊維や粒子を金属の内部に分散させ,分散しているものと母材との性質を兼ねそなえる複合金属材料とすることもある。多くの金属材料は溶解してつくられるが,とくに高融点であるものや高硬度のものには粉末を加圧成形したのち,高温で焼結して製造するものもある(粉末冶金)。…

※「複合金属材料」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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