日本歴史地名大系 「西琳寺」の解説
西琳寺
さいりんじ
東高野街道と
文永八年(一二七一)三月惣持の記した「河内国西琳寺縁起」(「西琳寺文永注記」ともいう)は、惣持が寺蔵の文書や金石文を引用しつつ縁起・寺号・寺官・堂舎・僧宝等・奇瑞・寺務を述べたものであるが、縁起に載る「天平十五年十二月晦日記」によると、「西林寺」(古市寺)は欽明天皇二〇年に文首阿志高が天皇とともに建立し、丈六の阿弥陀仏像を安置したという。これが当寺草創に関するいちばん古い記録である。もっとも、天和三年(一六八三)の西琳寺略記(寺蔵)によると、当寺は百済渡来の王仁の子孫河内文氏(西文氏)が欽明天皇のために造立し、
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報