見込む(読み)ミコム

デジタル大辞泉 「見込む」の意味・読み・例文・類語

み‐こ・む【見込む】

[動マ五(四)]
あてにする。望みをかける。「値上がりを―・んで大量に仕入れる」「君を男と―・んで頼む」
将来有望だと思う。「―・まれて養子になる」
予想して勘定に入れる。「損失を―・む」
ねらいをつけたものに執念深くとりつく。「蛇に―・まれたカエル
[類語](1見積もる当て込む/(3見通す見越す見計らう見積もる見極める見据える見定める見届ける予測予想予知予断予見勘定計算見当

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「見込む」の意味・読み・例文・類語

み‐こ・む【見込】

  1. [ 1 ] 〘 他動詞 マ行五(四) 〙
    1. 見入る。見つめる。じっと見る。
      1. [初出の実例]「門の内、きっと見こふで立たりしを」(出典:浄瑠璃・文武五人男(1694)一)
    2. めあてとする。あてこむ。また、目をつけてねらう。
      1. [初出の実例]「深う思入のある書様也。其思ひ入の所を見こまねば、死底にして終るぞ」(出典:大学垂加先生講義(1679))
      2. 「此嶋はむざと小便のならぬ不自由、そこを見込(ミコ)んで茶屋の裏をかり、かし雪隠」(出典咄本・鹿の子餠(1772)借雪隠)
    3. 有望だと思う。よいとみて思い定める。人のねうちを認める。
      1. [初出の実例]「吾妻を見込んで頼むとは、いとしらしい婆さん」(出典:浄瑠璃・山崎与次兵衛寿の門松(1718)上)
    4. 執念深くとりつく。みいる。
      1. [初出の実例]「わしに見こまれたが因果ぢゃ」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)四)
    5. 予想して勘定に入れる。あらかじめ考慮しておく。
      1. [初出の実例]「金を貸すには倒れを見込(ミコ)むこと西洋各国と雖も皆同し」(出典:寄笑新聞(1875)〈梅亭金鵞〉三号)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙 有望だと思う。
    1. [初出の実例]「世間の人主よりは高尊なる心があるそ、見こめたほとに魏の使と云て燕へいったそ」(出典:史記抄(1477)一二)

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