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解放区 カイホウク

世界大百科事典 第2版の解説

かいほうく【解放区 jiě fàng qū】

中国では〈解放〉ということばは一般的な意味でも使われるが,また〈解放〉は,帝国主義,封建勢力,官僚独占資本を倒すための長期にわたる革命がついに勝利し,中国人民がみずからの解放をかちとった歴史的体験を具体的に指す,歴史的用語でもある。解放区とは,この解放を達成するために,1927年秋,井岡山に最初の武装革命根拠地が生まれて以来,毛沢東中国革命の戦略思想に基づいて,遊撃戦争の戦略基地として農村地帯に建設されてきた特定の地域のことである。

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大辞林 第三版の解説

かいほうく【解放区】

革命勢力が、権力の支配を排除して支配した地域。
中国革命の過程で共産党政権が統治した地区。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

解放区
かいほうく

原語は中国語。反動的な支配を覆し、人民の権力を樹立した地域の意味で、中国共産党が日中戦争期、戦後の国民党との内戦期に、共産党の指導する軍隊が日本軍、傀儡(かいらい)軍、国民党軍の支配から解放した地域をさすのに用いた。日中戦争期、延安(えんあん)を中心として、日本軍占領下の華北・華中の農村地帯、内戦期の東北・華北・中原(ちゅうげん)の解放区が有名。そこでは共産党によって政治、経済、社会、文化面での改革が遂行されることにより、これら地域が共産党勢力の基盤となり、のちに解放区は拡大・統合されて全国的権力を樹立する重要な基礎となった。第二次世界大戦後、中国以外でも南ベトナムなどアジア、アフリカ南部、中南米、アフガニスタンで、外国勢力、傀儡政府軍に対する反体制勢力の支配する地域を「解放区」と称した。また、1960年代後半のパリの五月革命や日本の大学闘争の盛んな一時期、大学や町の一角を占拠して、国家権力の支配を遮断し、学生、市民の権力によって秩序化した革命的地域空間を「解放区」と称したこともある。[安藤正士]

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世界大百科事典内の解放区の言及

【根拠地】より

…国共内戦期には革命根拠地,抗日戦争期には抗日根拠地とよばれた。抗日戦争後期から比較的安定した根拠地と周辺の遊撃区が解放区といわれるようになった。【石田 米子】。…

【中華民国】より

…これらはやがて40年3月に汪兆銘を頭につくられる〈統一〉傀儡(かいらい)政権=中華民国国民政府(汪兆銘政権,南京)に統合されるのだが,抗日戦争中の中国は,大きくいって日本・傀儡政権支配下の〈淪陥区〉と重慶政府に属する〈大後方〉の二つの部分に分かれていたのである。さらにいえば,共産党の辺区政府は独立自主の原則をかかげた別組織であったばかりでなく,淪陥区のなかに多くの抗日根拠地(解放区)をつくりあげ,日本軍・傀儡軍をして点と線の維持に汲々たらしめていた。 国民参政会の成立に象徴されるように,最初は国共合作もかなり順調だったが,日本軍の侵攻がゆるんで対峙段階に入ると蔣介石は早速に共産党勢力に対する攻撃を開始した。…

※「解放区」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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