刑事訴訟規則(読み)ケイジソショウキソク

デジタル大辞泉 「刑事訴訟規則」の意味・読み・例文・類語

けいじそしょう‐きそく【刑事訴訟規則】

刑事訴訟の実務的手続きについて、最高裁判所が定めた規則。昭和23年(1948)制定最高裁判所規則一つ。→民事訴訟規則

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精選版 日本国語大辞典 「刑事訴訟規則」の意味・読み・例文・類語

けいじそしょう‐きそく【刑事訴訟規則】

〘名〙 刑事訴訟法を具体的に運営するために、刑事訴訟の実務手続を定めた規則。昭和二三年(一九四八)、最高裁判所の規則制定権に基づいて制定されたもの。

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改訂新版 世界大百科事典 「刑事訴訟規則」の意味・わかりやすい解説

刑事訴訟規則 (けいじそしょうきそく)

最高裁判所が,いわゆる規則制定権(憲法77条1項)に基づいて,刑事訴訟に関する手続を定めた最高裁判所規則。1948年に制定され,刑事訴訟法施行にあわせて,49年1月1日から施行されている。条文数300を超える詳細な規則でその編別および章別は,刑事訴訟法とほぼ一致している。規則の内容は,主として刑事訴訟法の適用を円滑にするための細目的な事項であるが,昭和20年代から同30年代にかけての改正で,公判に先だつ事前準備,公判における証人尋問の方法,速記録の利用などが独自に規定され,刑事手続における集中審理の実現に大きく寄与した。昭和40年代以降は,実質的な改正はほとんどなされていない。規則制定権の主体は,最高裁判所の裁判官会議であるが,その諮問機関として最高裁判所規則制定諮問委員会が設けられている。
刑事訴訟
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「刑事訴訟規則」の意味・わかりやすい解説

刑事訴訟規則
けいじそしょうきそく

昭和 23年最高裁判所規則 32号。刑事訴訟法の法源の一つとして,憲法上の規則制定権 (77条) に基づき,最高裁判所が定めたもの。刑事訴訟に関する法規定は,憲法の法定手続の要請 (31条) から,国会の定めた法律によることを原則とするが (41条) ,個人の権利義務に直接影響を与えない技術的な事柄については必ずしもそれによる必要はないし,その性質上むしろ司法権が独自に定めたほうが望ましいともいえる (77条1項) 。そのような意味から,刑事訴訟法を補うものとして設けられたものが,この規則である。

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