貫入岩体(読み)かんにゅうがんたい(その他表記)intrusive body

岩石学辞典 「貫入岩体」の解説

貫入岩体

火成岩地下に貫入した場合の全体の形状の確定は非常に困難で,露頭部分くらいしか確実には分からず,貫入火成岩の規模を推定した報告は少ない.しかし三次元の形状を予想した研究もある[MacColl : 1964].大規模な貫入岩体の例としては,南アフリカカルー(Karoo)系の輝緑岩岩体は露出面積3 800 000 km2以上で,体積は457 600 km3と見積もられている[Turner & Verhoogen : 1951].海洋底のオントンジャワ海台(Ontong Java Plateau)の玄武岩総量は36 000 000 km3以上である[Coffin & Eldoholm : 1993].このような大規模な岩体には比較的よく研究されているものがあるが,大規模岩体の貫入形式がそのまま小規模な貫入岩体に適用できない.小規模の貫入岩体の詳細な研究はあまり多くない[鈴木 : 1994].

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

百科事典マイペディア 「貫入岩体」の意味・わかりやすい解説

貫入岩体【かんにゅうがんたい】

マグマ地表に噴出しないで,地下で固結したもの。形態から,岩脈岩床バソリス底盤),岩株ラコリス(餅(べい)盤),ロポリス盆盤),シルなどがあり,形態により岩石種類特徴がある。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android