底盤(読み)テイバン(その他表記)batholith

翻訳|batholith

デジタル大辞泉 「底盤」の意味・読み・例文・類語

てい‐ばん【底盤】

花崗岩かこうがんなどの大規模な貫入岩体で、露出面積が100平方キロメートル以上にわたり、しかも地中深くに及んでいるもの。バソリス

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精選版 日本国語大辞典 「底盤」の意味・読み・例文・類語

てい‐ばん【底盤】

  1. 〘 名詞 〙 地表面積一〇〇平方キロメートル以上の大規模な火成岩の貫入岩体。ふつう花崗岩質で地殻深部まで続いている。バソリス。底なし岩体。
    1. [初出の実例]「Teiban. Batholith 〈略〉底盤」(出典:英和和英地学字彙(1914))

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「底盤」の意味・わかりやすい解説

底盤
ていばん
batholith

バソリスともいう。地表における露出面積が通常 100km2以上に及ぶ巨大な深成岩体。それ以下の小規模なものは岩株あるいはキューポラと呼んで区別するが,大きさについての正確な定義は確立していない。花崗岩ないし閃緑岩質岩から成る貫入岩体あるいは貫入岩体の集合体で,一般に周囲の岩石との接触部が急勾配を示しているので,従来は底なし岩体といわれてきたが,重力測定などの結果,最近では水平方向の広がりの大きい平板状構造をもっているという説が有力になってきた。成因については,大規模なマグマの活動を考える立場と,既存の堆積岩などが花崗岩化作用を受けてできたとする立場がある。アメリカ,カリフォルニアのシエラネバダ底盤,モンタナ州付近のボウルダー底盤,カナダ西岸の海岸山脈底盤などが有名。

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岩石学辞典 「底盤」の解説

底盤

ジュースが提案した名称で,観察される限り明瞭な底部が分からない大きな貫入岩体で境界急傾斜である[Suess : 1888].花崗岩体に多い.一般に小規模の岩体には使用せず,約100km2以上の面積のものを底盤と呼び,これ以下の大きさのものを岩株またはボスという.カナダのブリティッシュコロンビアでは2000km×80kmの大きさの底盤があるが,大きな底盤は一般に多くの部分の集まりである.

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百科事典マイペディア 「底盤」の意味・わかりやすい解説

底盤【ていばん】

バソリス

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「底盤」の意味・わかりやすい解説

底盤
ていばん

バソリス

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