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赤道潜流 せきどうせんりゅうEquatorial Undercurrent

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

赤道潜流
せきどうせんりゅう
Equatorial Undercurrent

西向きの南赤道海流の下を,赤道に沿って東向きに流れる海流。 1951年に太平洋で発見された。発見者 T.クロムウェルにちなみ,クロムウェル海流ともいう。流速が最大のところは,赤道直下の約 100m深であり,大きさは約2~3ノットに達する。流量は約 40×106m3/s で,黒潮やメキシコ湾流にも匹敵する強流である。北緯2°と南緯2°の間に存在し,赤道に関してほぼ対称をなす。代表的な厚さは約 200mで,薄いレンズ状の断面をしている。コリオリの力がきかないという赤道特有の性質に起因しており,太平洋に限らず,大西洋でもインド洋でもその存在が確かめられている。ただし,風向が季節変化をするインド洋では,少くとも北東季節風期後半には存在するものの,南西季節風期には存在しないか存在しても弱く,しかも不安定である。

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デジタル大辞泉の解説

せきどう‐せんりゅう〔セキダウセンリウ〕【赤道潜流】

赤道直下の海の下層を西から東へ流れる海流。水深約100メートルの所が最も速く、流速は毎秒約1メートル。発見者の名をとってクロムウェル海流ともいう。

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百科事典マイペディアの解説

赤道潜流【せきどうせんりゅう】

クロムウェル海流とも。赤道直下の海域で水面下を西から東へ流れる海流。赤道反流とは別のもので,ほぼ北緯2°〜南緯2°の狭い範囲を大体水面下100mの躍層を中軸として流速2ノットを越える速さで流れる。
→関連項目海流

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世界大百科事典 第2版の解説

せきどうせんりゅう【赤道潜流 Equatorial Undercurrent】

赤道直下の海面下100~300mの深さを東向きに流れる海流。幅200~300km,長さ数千km,最大流速が毎秒150cmに達し,流量が毎秒4000万tと見積もられる大海流である。赤道では表層に西向きの南赤道海流が流れていることは昔からよく知られていたが,1950年代に東太平洋で東向きの潜流が発見された。発見者クロムウェルT.Cromwellの名前を記念してクロムウェル海流とも呼ばれる。その後,大西洋やインド洋でも赤道潜流の存在が確認された。

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大辞林 第三版の解説

せきどうせんりゅう【赤道潜流】

赤道直下の水深100~300メートルを幅200~300キロメートルの規模で西から東へ流れる海流。発見者の名からクロムウェル海流ともいう。

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世界大百科事典内の赤道潜流の言及

【海流】より

…これを特に潜流と呼ぶ。赤道直下水深200mくらいの所には,表層を流れる南赤道海流とは反対方向の東向きに強い海流があることが確認されているが,これは一般に赤道潜流と呼ばれる。 海流をその原因によって分類することが昔から行われてきた。…

※「赤道潜流」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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