越年生植物(読み)エツネンセイショクブツ

デジタル大辞泉 「越年生植物」の意味・読み・例文・類語

えつねんせい‐しょくぶつ〔ヱツネンセイ‐〕【越年生植物】

一年生植物うち、秋に発芽して冬を越し、翌春開花・結実して枯死する草本植物大麦ダイコンアブラナなど。越年生草本越年草
[類語]一年生植物二年生植物多年生植物一年草二年草多年草越年草宿根草

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「越年生植物」の意味・わかりやすい解説

越年生植物
えつねんせいしょくぶつ

一年生植物のうちの冬型一年草のことをいう。秋に発芽し、ロゼット型や匍匐(ほふく)状になって越冬越年)し、翌春、急激に伸長して開花結実し、枯死する。二年生植物と違って、花茎の伸長(抽苔(ちゅうたい))は温度や日長条件によってコントロールされているので、二年生植物のように個体の大きさによって栄養成長が2年以上にわたったりすることはない。野外では耕地路傍など、冬に他の植物がなくなり裸地化するような立地をうまく利用する。日本ではタネツケバナノミノフスマオランダミミナグサスズメノテッポウイヌガラシなどのように水田、畑などの休耕中に生育する冬型雑草に多い。

[大澤雅彦]

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