足の裏にある腱膜(足底腱膜)の炎症。足底腱膜は薄い膜状の腱組織で、足のかかと部分から指の付け根までの幅広い部分をカバーし土ふまずを形成している。足底筋膜ともいい、この部分が脆弱(ぜいじゃく)になって断裂が起きると炎症を伴い足底腱膜炎となる。おもに朝起きて歩こうとするときに、かかとの骨の前方内側あたりにしばらく痛みを伴うがそのうちに軽減する。また、ずっと座っていていざ歩きだそうとすると痛む。日中は痛まないことが多いが、夕方になってふたたび痛みだすことがある。40~50歳以上の年代で発症することが多く、足裏の腱膜にひびが生じ炎症を起こすことが原因とされ、かかとの骨にとげのような突出(踵骨棘(しょうこつきょく))がみられる場合もある。ほかに扁平(へんぺい)足、老化に伴って足底アーチが低くなることなども原因となる。若い世代のスポーツ選手などでも、長時間の歩行や長距離のランニングなど過使用によって炎症を起こすこともあり、長時間立ったまま仕事をする人に発症する例も報告されている。
数か月から数年の間に自然治癒することが多いが、痛みが続く場合はかかとを支えるクッションや、足底部を支持し形状にあわせてつくる足底板などで保護する。運動量を減らすほか、鎮痛目的の湿布薬の貼付(ちょうふ)や足裏のストレッチなども有効とされている。強度で難治性の足底腱膜炎の治療では、2012年(平成24)4月より条件付きで保険適用となった、衝撃波を患部に集中的に照射する体外衝撃波疼痛(とうつう)治療が有効とされる。消炎鎮痛薬の内服のほか、外科的に足底腱膜を切離する場合もある。
[編集部]
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