(読み)アシナエ

デジタル大辞泉 「蹇」の意味・読み・例文・類語

あし‐なえ〔‐なへ〕【×蹇/×跛】

足に障害があって歩行の不自由なこと。

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精選版 日本国語大辞典 「蹇」の意味・読み・例文・類語

けん【蹇】

  1. 〘 名詞 〙 易の六十四卦一つ、上卦は坎(かん)(=水)、下卦は艮(ごん)(=山)。水山蹇ともいう。坎は険難をあらわし、艮は止まるさまで、険難が前にあって進むことができず、止まる象。

あし‐なえ‥なへ【蹇・跛】

  1. 〘 名詞 〙 足がなえて歩行が不自由なこと。また、その人。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
    1. [初出の実例]「アレワ axinayede(アシナエデ) ゴザル」(出典日葡辞書(1603‐04))

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普及版 字通 「蹇」の読み・字形・画数・意味


17画

[字音] ケン
[字訓] あしなえ・くるしむ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は搴(けん)の省文。搴に搴曲の意がある。〔説文〕二下に「跛なり。足に從ひ、(かん)の省聲なり」とするが、搴の篆文(寒)に従っており、蹇は搴の声義をとるものとみてよい。〔楚辞、九章、哀〕に「思ひ蹇(けんさん)として釋(と)けず」とあり、すべて蹇難のことをいう。

[訓義]
1. あしなえ、あしがかがむ。
2. なやむ、くるしむ。
3. とまる、とどこおる。
4. まがる、あがる、みだれる、かたくな。
5. 愚かな人、駑馬
6. 発語、感動詞、ああ、楚辞に用いる。
7. と通じ、つまどる、裾をからげる。

[古辞書の訓]
和名抄〕蹇 阿之奈閇(あしなへ)と訓む。此のには、閇久(なへく)と云ふ 〔名義抄〕蹇 アシナヘ・ナヘグ・ツマヅク・トドコホル・オコル/偃蹇 ―トタカシ 〔字鏡集〕蹇 ナヘグ・カヘリマウシ・トドコホル・ツマヅク・アシナヘ・アガル・オコル・クジク/偃蹇 ―トシテ(タ)カフシテ

[熟語]
蹇運・蹇衛蹇偃蹇鄂蹇諤・蹇吃・蹇喫・蹇脚蹇蹇蹇伉蹇困・蹇産・蹇散・蹇士・蹇辞・蹇脩・蹇渋蹇裳蹇驤・蹇人蹇拙蹇滞蹇躓蹇頓・蹇難・蹇馬蹇跛・蹇剝・蹇薄・蹇服・蹇分・蹇歩・蹇厄・蹇劣・蹇連
[下接語]
偃蹇・寒蹇・艱蹇・窮蹇・驕蹇・遅蹇・忠蹇・屯蹇・駑蹇・跛蹇・疲蹇・歩蹇・連蹇

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