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軍縮不拡散イニシアチブ グンシュクフカクサンイニシアチブ

デジタル大辞泉の解説

ぐんしゅくふかくさん‐イニシアチブ〔グンシユクフクワクサン‐〕【軍縮・不拡散イニシアチブ】

核兵器の廃絶に向けて、核兵器核保有国を増やさない取り組みを着実に進めるために、核保有国と非保有国の橋渡し役を担う、地域横断的な有志国の集まり。日本・オーストラリアが主導して2010年に発足。日豪の他に、ドイツオランダポーランドカナダ・チリ・メキシコトルコアラブ首長国連邦の計10か国が参加し、「核リスクの低い世界」の実現を目指す。NPDI(Non-Proliferation and Disarmament Initiative)。→核不拡散条約

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

軍縮・不拡散イニシアチブ
ぐんしゅくふかくさんいにしあちぶ
Non-Proliferation and Disarmament Initiative

現実的で段階的な核軍縮路線をとる国々による国際会議。日本、オーストラリアなど核兵器を保有しない10か国で構成する。略称NPDI。2008年、オーストラリア首相ラッドの提案を日本の内閣総理大臣福田康夫が受け入れ、日本政府とオーストラリア政府主導で2010年(平成22)9月に発足した。日豪のほか、ドイツ、オランダ、ポーランド、トルコ、アラブ首長国連邦、カナダ、チリ、メキシコが参加し、毎年2回外務大臣会合を開いている。現在、世界約190か国が加盟する核不拡散条約NPT)体制はアメリカロシアイギリス、中国、フランスの5か国だけを核兵器国と認め、それ以外の国への核不拡散と核兵器国の軍縮を義務づけているが、核兵器国とそれ以外の国々との対立が激しく、インドパキスタンなどへ核保有が広がるなど実効性はあがっていない。NPDIは核兵器国と核廃絶を求める非同盟諸国会議などとの調整役となり、まず「核リスクの低い世界」の実現を目ざしている。具体的には包括的核実験禁止条約CTBT)の早期発効、非戦略核の削減、中東非大量破壊兵器地帯の創設など現実的な提案をしている。また核実験を続ける北朝鮮を非難し、核開発疑惑のあるイラン速やかな査察受け入れを要求している。しかし、唯一の被爆国として核廃絶を求める日本がアメリカの核の傘の下にあるように、NPDI参加国のうち半数以上がアメリカの核の傘に依存しているというジレンマも抱えている。[編集部]

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