(読み)シン

デジタル大辞泉 「軫」の意味・読み・例文・類語

しん【軫】[漢字項目]

[音]シン(呉)(漢)
憂える。悲しむ。「軫悼しんとう軫念
[名のり]うし

しん【×軫】

二十八宿の一。南方の第七宿。からす座の主部にあたる。みつかけぼし。軫宿

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精選版 日本国語大辞典 「軫」の意味・読み・例文・類語

しん【軫】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 車の床縛(とこしばり)の上にある木。車の箱をのせるため、長方形に組まれた四本の木。また、その後方の横木。転じて、車体、車両、車。
    2. 琴の弦の先端を通した木製の部分品で、これのねじり方で、弦を強くしめつけたり、弱めたりして音高を調節する。
      1. [初出の実例]「繞軫而弛張不定。払徽以疾除逓通」(出典:本朝文粋(1060頃)一・風中琴賦〈紀長谷雄〉)
      2. [その他の文献]〔魏書‐楽志〕
  2. [ 2 ] 二十八宿の南方第七宿。からす座のγ(ガンマ)星を含む四星。軫宿(しんしゅく)。みつかけぼし。みつうちぼし。〔易林本節用集(1597)〕 〔史記天官書

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普及版 字通 「軫」の読み・字形・画数・意味


12画

[字音] シン
[字訓] とこぎ・みち

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は(しん)。〔説文〕十四上に「車後の木なり」とあり、車の後部の床木をいう。枕とする木であるので、枕と声義が通ずる字。〔方言、九〕に「軫は枕なり」と訓する。車の意に用い、めぐる、うごく、みちなどの意がある。

[訓義]
1. こしき、とこぎ。
2. くるま。
3. 琴柱
4. めぐる、うごく、みち。
5. 方形のもの。
6. 畛と通じ、さかい
7. いたむ、かなしむ。
8. 星座の名。

[語系]
軫・畛tjinは同声。枕tjimとは声近く、軫も横にわたして枕とするものの意がある。

[熟語]
軫域・軫懐軫慨軫救軫恤軫軫・軫石軫惜・軫惻・軫嘆・軫悼・軫慟・軫念・軫憫・軫慕・軫望・軫憂
[下接語]
囲軫・殷軫・紆軫・玉軫・琴軫・結軫・絃軫・車軫・斉軫・折軫・接軫・駐軫・軫・発軫・庇軫・伏軫・文軫・輿軫・翼軫・鸞軫・連軫

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