精選版 日本国語大辞典 「追奪担保責任」の意味・読み・例文・類語 ついだつたんぽ‐せきにん【追奪担保責任】 〘 名詞 〙 売買の目的となった権利に欠点がある場合、売主が買主に対して負う担保責任。売買の目的である財産権の全部あるいは一部が他人に属す場合などに認められ、買主は売主に損害賠償の請求や契約の解除ができる。瑕疵(かし)担保責任。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「追奪担保責任」の意味・わかりやすい解説 追奪担保責任ついだつたんぽせきにんHaftung wegen Eviktion 売買の目的物に対する権利に瑕疵 (かし) のあった場合の売主の担保責任をいう。これに対し,物自体に瑕疵のあった場合の責任は瑕疵担保責任といわれているが,この区別は曖昧である。日本では,買主が原所有者から取戻されるなど第三者から追奪を受けることを担保責任発生の要件としていないので,追奪担保という言葉は正確でないとされる。権利の全部が他人に属していた場合,売主がその権利を取得して買主に移転できないときは,買主はその契約を解除することができる (民法 561) 。また,権利の一部が他人に属していた場合に,売主がその部分を得て買主に移転することができないときは,その不足部分の割合に応じて買主は代金の減額を請求することができる (563条) 。さらに,用益物権によって制限を受けていた場合には,その制限によって買主が売買の目的を達しないときは,買主は契約を解除できることなどとなっている (566条) 。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by