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逆選択 ぎゃくせんたくadverse selection

保険基礎用語集の解説

逆選択

一般的に危険度の高い人、例えば健康に不安のある人や危険な職業に従事している人など、身の回りのリスクが高いほど、自発的に保険に加入しようとする傾向があります。さらに、病歴や健康状態、家庭環境、職業などの重要な情報を、隠したり虚偽の報告を行い、自分に有利な契約を結ぼうとしたり、保険金給付金などの不当に得ようとすることです。モラルリスクともいいます。

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ナビゲート ビジネス基本用語集の解説

逆選択

取引主体間で商品やサービスについて情報の格差がある場合、結果的に、低品質の商品やあまり望ましくない存在が市場に残り、他のものを排してしまう現象をさす。この現象は進化論における自然選択自然淘汰)になぞらえることができるが、望ましくないものが最後に残るという点が自然選択(自然淘汰)とは逆であることから、逆選択(逆淘汰)とよばれる。もともとは保険業界の用語で、保険会社が加入者について詳しい情報を把握しづらい状態で保険料を設定すると、リスクの高い加入者が集まってしまう現象をいう。 例えば労働市場においては、企業はどのような能力の持ち主が求人に応募してくるかわからない。そのため、有能な人材に対する賃金とそうでない人材に対する賃金の平均をとった額の賃金を提示して募集を行う場合が少なくない。すると、有能な人材は自分の能力に見合わない賃金だと考えて応募を敬遠し、逆に、有能でない人材は自分の能力に対して高給だと考えて募集に殺到する。その結果、できるだけコストを抑えて有能な人材を採用したいという企業側の意図に反して、有能でない人材ばかりが集まってしまうことになる。

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世界大百科事典 第2版の解説

ぎゃくせんたく【逆選択 adverse selection】

保険事故発生の可能性の高い危険の保持者が,自己に有利な保険に加入しようとする傾向をいう。保険者(保険事業を営む者)が自己にとって好ましい保険事故発生の可能性の低い危険を選択する傾向があるのに対して,保険契約者(保険加入者)側がその逆の傾向を示すので,こういわれる。理論的には,保険は大数の法則が認められるに十分な同一危険集団において,収支均等の原則を前提に初めて成立するものであるが,逆選択が行われた場合は保険料率の水準に見合わない高い危険が混入して収支均等の原則がくずれる結果となり,ひいては集団を構成する大多数の保険契約者に不利益をもたらすことにもなりかねない。

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