逆選択(読み)ぎゃくせんたく(その他表記)adverse selection

改訂新版 世界大百科事典 「逆選択」の意味・わかりやすい解説

逆選択 (ぎゃくせんたく)
adverse selection

保険事故発生の可能性の高い危険の保持者が,自己に有利な保険に加入しようとする傾向をいう。保険者保険事業を営む者)が自己にとって好ましい保険事故発生の可能性の低い危険を選択する傾向があるのに対して,保険契約者(保険加入者)側がその逆の傾向を示すので,こういわれる。理論的には,保険は大数の法則が認められるに十分な同一危険集団において,収支均等の原則前提に初めて成立するものであるが,逆選択が行われた場合は保険料率水準に見合わない高い危険が混入して収支均等の原則がくずれる結果となり,ひいては集団を構成する大多数の保険契約者に不利益をもたらすことにもなりかねない。したがって逆選択の防止は,保険事業経営にとっても任意保険分野における重要な課題といえる。
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保険基礎用語集 「逆選択」の解説

逆選択

一般的に危険度の高い人、例えば健康に不安のある人や危険な職業に従事している人など、身の回りリスクが高いほど、自発的に保険に加入しようとする傾向があります。さらに、病歴や健康状態、家庭環境、職業などの重要な情報を、隠したり虚偽報告を行い、自分に有利な契約を結ぼうとしたり、保険金給付金などの不当に得ようとすることです。モラルリスクともいいます。

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