改訂新版 世界大百科事典 「通信路」の意味・わかりやすい解説
通信路 (つうしんろ)
channel
一般に情報を伝達する媒体をいう。実用上は有線媒体と無線媒体に分類される。有線媒体には,通常の電話の加入者線に利用されているぺア線(2本の絶縁線をより合わせたもの),搬送多重電話回線やCATVなどに用いられる同軸ケーブル,ガラスファイバーを情報伝達に利用した光ファイバーケーブルなどがある。無線媒体の代表は電波であるが,このほかに比較的短距離では,誘導電磁界,赤外線,超音波なども利用される。
情報理論では,通信路は入力と出力の間の確率的モデルで記述される。この通信路のモデルに従えば,実用上の電気通信の媒体だけでなく,人間が介在する情報のやりとりや神経系における情報伝達メカニズムも通信路として記述される。
執筆者:宮川 洋
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報