デジタル大辞泉
「通判」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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つう‐はん【通判】
- 〘 名詞 〙 中国の官名。宋代にはじまった地方官。藩鎮の力を抑え、中央集権化を図るためにおかれた。知州と共同で地方政治を監督したもの。明・清もこれを置くが権能は縮小した。
- [初出の実例]「宋の通判ぞ」(出典:漢書列伝綿景抄(1467頃)高五王第八)
- [その他の文献]〔宋史‐職官志・七〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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通判 (つうはん)
tōng pàn
中国の官制。宋初に藩鎮専政の余弊を一掃して中央集権を行うべく創置された。正しくは通判某州軍州事といい管内勧農使を兼ねる。兵・民・財・司法等1州の公事を州長官と均理して長官一人の専決を許さず,公事はすべて長官,通判両人の署名を得て決定施行されることになっていた。また通判は州の公事を朝廷に直奏することができた。設置の初めは監州と称し目付役的性格が強かったが,しだいに副官化し明・清にうけつがれた。
執筆者:草野 靖
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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通判
つうはん
tong-pan; t`ung-p`an
中国の地方官の名。宋の太祖の建隆4 (963) 年4月,節度使の権限を分離するため,節度使の勢力下にある知州を押えようとして各州におかれた。位は知州より1等低いが,権限は知州と同じで,通判の同意がなければ州事を決することができないようにした。知州の目付役の意味で監州とも称された。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の通判の言及
【宋】より
…州の長官には刺史に代わって中央の官員が派遣され,これを権知某州軍州事,略して知州といった。また新たに通判を置いた。通判は地位こそ知州よりやや低いが,知州の副官や属官ではなく,権限は知州と対等で,共同して州の行政を担当するものであった。…
※「通判」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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