連ね(読み)ツラネ

デジタル大辞泉 「連ね」の意味・読み・例文・類語

つらね【連ね/列ね】

中世猿楽延年舞演目一つで、言葉歌謡を朗唱するもの。連事れんじ。つらねごと。
歌舞伎で、主に荒事主役が、花道などで述べる長ぜりふ。縁語掛けことばを使った音楽的せりふで、渡りぜりふ厄払いなどもその変形

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精選版 日本国語大辞典 「連ね」の意味・読み・例文・類語

つらね【連・列】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「つらねる(連)」の連用形の名詞化 )
  2. つらねること。また、つらねたもの。
    1. [初出の実例]「瑠璃はささやく紅玉に、(さあれ苦の緒の一聯(ヒトツラネ))」(出典:有明集(1908)〈蒲原有明信楽)
  3. ( 「連事」と書く ) 猿楽・延年舞の演目の一つ。ことばや歌を長々と朗唱するもの。つらねごと。
  4. 歌舞伎で、顔見世狂言などのとき、おもな役者が、自分の名乗・物の趣意・由来・功能、名所づくしなどを、縁語・掛詞を使った音楽的なせりふで述べたもの。また、そのせりふ。
    1. [初出の実例]「爰にて時定暫くのつらねありて、目出度納る」(出典:歌舞伎・名歌徳三舛玉垣(1801)三立)

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