遠忌(読み)おんき

精選版 日本国語大辞典 「遠忌」の意味・読み・例文・類語

おん‐き ヲン‥【遠忌】

〘名〙
① (「おんぎ」とも) 仏語。一般に十三年忌以上、五十年忌百年忌などの遠い年忌をいう。えんき。遠年忌。遠関日
小右記‐正暦元年(990)一一月一三日「相当(藤原尹文女)遠忌、以晴空令斎食」
② 仏教諸宗で、宗祖中興の祖の遺徳をたたえるため、五十年忌以後、五十年ごとに行なう年忌法会

えん‐き ヱン‥【遠忌】

〘名〙 =おんき(遠忌)
太平記(14C後)四〇「後白河法皇の御遠忌(エンキ)追賁(つゐひ)之御為に、三日まで御逗留有て、法華御読経あり」

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デジタル大辞泉 「遠忌」の意味・読み・例文・類語

おん‐き〔ヲン‐〕【遠忌】

五十年忌、百年忌など、没後に長い期間を経て行われる年忌。
仏教諸宗派で、宗祖や中興の祖などの五十年忌ののち、50年ごとに遺徳を追慕して行う法会。

えん‐き〔ヱン‐〕【遠忌】

おんき(遠忌)」に同じ。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「遠忌」の意味・わかりやすい解説

遠忌
おんき

死者の祥月忌日を一周忌三周忌と重ねていって 50回忌以上の年忌になるとこれを遠忌とよぶ。 100回忌以上になると 50年ごとに遠忌を行うが,一宗の開祖や中興の祖,あるいは寺の開基などのためにとり行われる。

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