デジタル大辞泉
「酢酸ナトリウム」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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酢酸ナトリウム (さくさんナトリウム)
sodium acetate
化学式CH3COONaで表される酢酸のナトリウム塩。炭酸ナトリウムに酢酸を作用させるか,あるいは酢酸カルシウムに硫酸ナトリウムを加えることにより得られる。通常は3水和物の形で存在する。3水和物は無色の柱状結晶で,59℃の融点をもち,120℃以上に加熱すると無水和物(融点320~321℃)となる。吸湿性が高く,水によく溶ける。20℃における水に対する溶解度は46.2g/100g。水溶液は弱い塩基性を示す。アルコールにも溶ける。酢酸と酢酸ナトリウムの混合水溶液は緩衝溶液としてよく用いられる。
執筆者:小林 啓二
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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酢酸ナトリウム
サクサンナトリウム
sodium acetate
CH3COONa(82.03).酢酸と水酸化ナトリウムの中和,または酢酸カルシウムと硫酸ナトリウムの複分解により三水和物が得られる.三水和物は無色の単斜晶系結晶.風解性で,融点59 ℃.120~250 ℃ で乾燥すると無水物となる.無水物は白色の単斜晶系結晶.密度1.528 g cm-3.融点320 ℃.吸湿性で,水に易溶,エタノールに微溶.分析試薬,緩衝剤,食品防腐剤,医薬品,写真,めっき工業,媒染剤,脱水剤,有機合成などに用いられる.[CAS 127-09-3:CH3COONa][CAS 6131-90-4:CH3COONa・3H2O]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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酢酸ナトリウム
さくさんなとりうむ
sodium acetate
酢酸とナトリウムのつくる塩。酢酸を水酸化ナトリウムあるいは炭酸ナトリウムで中和し、生じた三水和物を120℃以上で脱水して無水和物とする。化学式CH3CO2Na。分子量82.0。吸湿性のある白色結晶。融点320~321℃、比重1.528。20℃の水100グラムに46.2グラム溶ける。水溶液は弱い塩基性を示す。
アセチル化剤として用いられるほか、媒染剤、写真用および緩衝液として分析用試薬に用いられる。
[佐藤武雄]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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酢酸ナトリウム
さくさんナトリウム
sodium acetate
化学式 CH3CO2Na 。3水塩は無色柱状晶。 58℃で融解,120℃で脱水して無水塩になる。無水塩は白色粉末。融点 324℃である。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の酢酸ナトリウムの言及
【加水分解】より
…水による分解反応を広く加水分解といい,酢酸ナトリウムのような塩(えん)の加水分解,酢酸エチルのようなエステルの加水分解,デンプンやタンパク質の加水分解など,化学反応には加水分解の例が多い。強酸と強塩基との中和によりできた塩,たとえば食塩は,水に溶かすとナトリウムイオンと塩素イオンに電離するだけであるが,酢酸ナトリウムや炭酸ナトリウムのように弱酸と強塩基からできた塩,塩化アンモニウムや硫酸アルミニウムのような強酸と弱塩基からできた塩,さらに酢酸アンモニウムのように弱酸と弱塩基からできた塩は,それを水に溶かすと加水分解が起こる。…
【制酸薬】より
…制酸薬はその作用機序から吸収性制酸薬と局所性制酸薬に分類される。
[吸収性制酸薬]
[炭酸水素ナトリウム],クエン酸ナトリウム,[酢酸ナトリウム]などがこれに属する。これらのアルカリ剤は,速効性であるが,胃酸を中和後に吸収されて血液のアルカリ予備を増大し,過量ではアルカロージスを起こす。…
※「酢酸ナトリウム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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