野方遺跡(読み)のかたいせき

国指定史跡ガイドの解説


福岡県福岡市西区野方にある集落跡。県北部、早良(さわら)平野の西縁、叶岳(かのうだけ)の東麓に形成された標高17m~20mの扇状地上に位置し、その東には十郎川が流れる。1973年(昭和48)に実施された発掘調査の結果、濠をめぐらした集落が周濠外に広がり、次第に墓地域に及んでいく状況が判明したことなどから、1975年(昭和50)に国の史跡に指定された。検出された竪穴(たてあな)住居跡は93棟、甕棺(かめかん)・石棺などは15基で、未調査部分も含めると、その数倍におよぶ遺構が予想される。出土遺物土器がほとんどで、小量の石器鉄器があり、墓地からは鏡片や玉類が発見されている。これらの遺構と遺物の状況から、墓域をともなうこの大集落は、弥生時代末期から古墳時代にかけての北九州社会の推移を知るうえで貴重なものとされ、1989年(平成1)から3ヵ年計画で整備事業が行われた。JR九州新幹線ほか博多駅から西鉄バス「野方遺跡前」下車、徒歩すぐ。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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