金光院(読み)こんこういん

日本歴史地名大系 「金光院」の解説

金光院
こんこういん

[現在地名]若葉区金親町

北寺山きたてらやまにある。愛染山延命寺と号し、真言宗豊山派。古くは寿徳じゆとく寺と称し、本尊は弘法大師作という薬師如来と恵心僧都作とする延命地蔵菩薩(文政三年「金剛授寺由緒覚」栄福寺文書)。正応二年(一二八九)貞成が当地中原なかはらに開創、天文二〇年(一五五一)焼失、原胤清が山林二〇余町の寄進などにより現在地に再建したと伝える。正応二年二月の武蔵型板碑、同年の墨書銘箱書がある胎蔵界・金剛界一隻の大曼荼羅、元和元年(一六一五)徳川家康東金とうがね鷹狩のとき立寄り使用した什器・衣類がある。


金光院
こんこういん

[現在地名]高岡市二上

二上射水ふたがみいみず神社の西六〇〇メートルの山腹に立地。二上山と号し、高野山真言宗、本尊大日如来。射水神社の神宮寺である養老ようろう寺の別当寺とされる(越中志徴)。平安時代後期の作風である木造聖観音立像が残り、すでに平安後期には存在していたとされる。木造聖観音立像は欅材の一木造で彫眼。また宝徳二年(一四五〇)に寄進を受けた銅製雲版は、越中鋳物師が鋳造した鋳物のなかで、越後天津社神宮寺(現新潟県糸魚川市経王寺)の鐘に次いで古いものである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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